2025-08-26

中小企業の採用課題を解決!採用代行(RPO)の仕組みと活用法を徹底解説

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

中小企業の採用課題を解決!採用代行(RPO)の仕組みと活用法を徹底解説

中小企業にとって採用活動は、企業の成長を左右する最重要課題の一つです。
しかし現実には、大手と比べて知名度・予算・専任担当者・採用ノウハウのすべてが不足しており、「応募が集まらない」「面接に時間が割けない」「良い人材がいても内定を辞退される」といった課題に悩まされている企業が多く存在します。

こうした中で注目されているのが、「採用代行(RPO)」という外部パートナーの力を借りる手法です。

本記事では、中小企業がRPOを導入することで得られる具体的なメリット・デメリットに加え、委託できる業務の範囲や料金形態、サービス選定のポイントまで、実務に直結する情報を網羅的に解説します。

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関連動画:採用代行(RPO)完全ガイド|急拡大の理由と委託できる業務を徹底解説 #人事 #採用 #エンジニア採用

この記事の目次
  1. 採用代行(RPO)とは?
  2. 中小企業が抱える採用課題
  3. 中小企業が採用代行を導入するメリット4選
  4. 中小企業が採用代行を導入するデメリット
  5. 失敗しない採用代行サービスの選び方4つのポイント
  6. 【10社比較】中小企業におすすめの採用代行サービス
  7. 導入手順と最大活用のコツ
  8. 採用代行の中小企業についてよくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 採用課題にお困りの方へ!uloqoにお任せください

採用代行(RPO)とは?

人材獲得競争が激化するなか、限られたリソースで成果を出さなければならない中小企業にとって、採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)は、戦略的に採用を加速させる即戦力の外部パートナーとして注目されています。
求人票の設計から面接設定、内定フォローまで、採用プロセス全体または一部を専門業者に委託することで、社内リソースをコア業務に集中させながら、採用の質とスピードを両立できます。

本章では、RPOの基本的な仕組みやBPOとの違い、委託可能な業務領域、料金形態とその相場について解説します。

  • RPOとBPOの違い
  • 委託できる5つのノンコア業務
  • 委託できる4つのコア業務
  • 料金形態と相場の概要(個別見積型/パッケージ型/月額固定型/成功報酬型)

それぞれについて詳しく説明します。

RPOとBPOの違い

まず押さえておきたいのが、RPOとBPOの違いです。
BPO(Business Process Outsourcing)は、企業の業務プロセス全体を外部委託する包括的なサービスであり、経理や人事、カスタマーサポートなど多岐にわたる業務が対象です。

一方で、RPOは採用業務に特化したアウトソーシングです。具体的には、求人媒体の選定、応募者対応、面接日程調整、さらには採用戦略の立案など、採用活動全体を委託することができます。

BPOが「業務効率化のための外注」であるのに対し、RPOは「採用成果を高めるための外注」という位置づけです。

委託できる5つのノンコア業務

中小企業がRPOに委託しやすい業務として代表的なのが「ノンコア業務」です。これは、業務の内容が標準化されており、誰が行っても成果に大きな差が出にくい、いわばルーティン業務に該当します。

たとえば、求人媒体への掲載手続きやスカウトメールの配信、応募者との面接日程調整といった作業は、煩雑かつ時間を取られるにもかかわらず、採用の成否に直結する場面ではありません。さらに、面接結果や合否連絡の送信、採用進捗のレポート作成なども同様に、重要ではあるものの、企業の戦略判断が必要な業務とは言えない領域です。

こうした業務をRPOに任せることで、採用担当者は限られたリソースをより付加価値の高い活動へと集中させることができます。結果として、採用活動全体のスピードと精度が向上し、より競争力のある採用体制を築くことが可能になります。

委託できる4つのコア業務

採用戦略や面接対応といったコア業務は、企業の採用成果を大きく左右する極めて重要な領域です。採用代行が介入することで、より戦略的な設計や、候補者との適切な接点構築が可能になり、採用プロセス全体の精度や一貫性を高める効果が期待できます。

RPOでは、採用戦略の立案や求人票・ペルソナの設計、書類選考・一次面接、内定フォローといったコア業務も委託可能です。戦略設計から候補者対応まで一貫した支援を受けられ、採用の質と効率を同時に高めることができます。

RPOに委託することで、コア領域でも高品質な支援を得ることができますが、最終的な選考判断や企業文化とのフィット感の見極めは、外部には任せきれません。どこからを自社で担うか、その線引きを明確にしたうえで連携を取ることが重要です。

料金形態と相場の概要

採用代行の料金形態には大きく4つのパターンがあります。

  • 個別見積型:業務単位ごとに都度見積。中途採用1名あたり5〜10万円が目安。
  • パッケージ型:選定・面接・フォローなどをまとめて定額。月30〜50万円前後。
  • 月額固定型:常駐スタッフ型で月70〜100万円程度。
  • 成功報酬型:成果ベースで、入社年収の20〜35%が一般的。

各社の採用ボリュームや業務範囲によって価格は大きく変動しますが、目安として中小企業の月額契約の場合、20万円〜50万円程度から導入できるプランも存在します。
自社の採用難易度・頻度・希望する委託範囲に応じて、最適な料金形態を選ぶことが重要です。

■「採用代行とは」についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「【5分で分かる】採用代行とは?費用、メリデメ、委託可能な業務を解説」

中小企業が抱える採用課題

中小企業にとって採用活動は、企業成長の命運を分ける経営課題です。しかし実際には、大手と比べて採用に使える予算・人材・知名度・ノウハウすべてが不足しており、理想の採用が実現できない企業が多く存在します。
限られた資源の中で採用活動を回さなければならない現場では、「何が足りていないのか」「どこを外部に委ねるべきか」を明確にすることが不可欠です。

本章では、特に中小企業が直面しやすい4つの採用課題を明らかにし、なぜ今RPOの導入が現実的な選択肢となっているのかを解説します。

  • 採用担当者のリソース不足
  • 専門知識・スキルの不足
  • 採用手法・媒体の選択肢が限られる
  • 採用スピードの遅延と競合負け

それぞれについて詳しく説明します。

採用担当者のリソース不足

中小企業では、採用専任の担当者を配置できないケースが多く、人事・総務・労務などの業務と兼務して採用活動を進めている現場がほとんどです。戦略立案やペルソナ設計といった高度な作業に時間を割けない構造的な問題が発生します。

こうした状態では、選考スピードの遅延や対応ミスが起こりやすくなります。結果として、接点を持てた候補者を逃してしまうリスクが高まり、採用競争力の低下にも直結します。

RPOを活用することで、煩雑なノンコア業務を切り離し、社内担当者はコア領域に集中できる仕組みを構築することが不可欠です。リソースが限られているからこそ、“何に時間を使うか”の選択が採用成果を分ける鍵になります。

専門知識・スキルの不足

採用成功のためには、ペルソナ設計、求人票の見せ方、チャネル選定、スカウト文面の工夫など、幅広い専門知識と経験が必要になります。多くの中小企業では、知見を体系的に学ぶ機会がなく、現場の担当者が手探りで運用しているのが現実です。

たとえば、求人票における候補者目線で自社の魅力を言語化ができていないことや、応募があってもペルソナとずれた人材が多く、選考に余計な時間がかかるといった課題が散見されます。

RPOは採用のプロとして、訴求力のある求人票の作成や候補者の動機形成をサポートしてくれます。中小企業が限られたコストで成果を上げるには、ノウハウを持つ外部人材の力を借りる判断がますます重要になっています。

採用手法・媒体の選択肢が限られる

大手企業であれば、複数の媒体やチャネルを使い分け、職種やターゲットに応じた最適な出稿が可能です。一方、中小企業では採用予算が限られているため、使える媒体の数が制限され、特定の手法に頼り切る「一手配分型の採用」になりがちです。

また、媒体の特性やアルゴリズムを理解せずに出稿するケースが多く、媒体ごとの運用ノウハウがないまま利用することで、費用をかけたのに成果が出ないという失敗に繋がってしまいます。

採用代行を活用すれば、各媒体の運用に熟知したプロが選定から運用まで一括で対応してくれるため、限られた予算でも最大限の効果を出す設計が可能です。
中小企業こそ、媒体選びを属人的に行わず、実績とデータに基づくプロの力を借りることが必要です。

採用スピードの遅延と競合負け

採用の成否を分ける最も重要な要素の一つが「スピード」です。
中小企業では、採用担当者が他業務と兼務しており、「履歴書の確認が週1回」「面接日程が最短で翌週」など、スピード感の欠如が常態化しています。

このような遅延は、候補者に「優先度が低い企業」と映ってしまい、「スピード負け」による辞退・離脱を引き起こします。
とくにIT人材や営業職など、転職活動が短期間で完結する職種では、レスポンスの速さが信頼の指標そのものになります。

こうした課題に対処するには、業務フローや意思決定プロセスの見直しに加え、即応性の高い採用代行との連携が有効です。RPOを活用すれば、書類確認・日程調整・初期対応などを迅速に進められ、現場の負担を軽減しつつ競争力あるスピード感を確保できます。

中小企業が採用代行を導入するメリット4選

中小企業の採用現場では、「応募が集まらない」「面接に時間が割けない」「求人票に手ごたえがない」など、慢性的な課題が山積しています。
こうした状況に対し、採用代行(RPO)は単なるアウトソーシングを超えた、成果に直結する戦略的パートナーとして機能するのが大きな特長です。

リソース・ノウハウが限られる企業にとって、RPOの活用は「質・量・スピード」すべてを底上げできる現実的かつ効果的な手段です。
ここでは、導入によって得られる4つの具体的なメリットを解説します。

  • 知名度が低くても母集団形成できる
  • 面接などコア業務に時間を集中できる
  • 採用業務の質が向上する
  • 内定辞退率を減らせる

それぞれについて詳しく説明します。

知名度が低くても母集団形成できる

中小企業にとって最大の採用課題の一つが、「認知されていない」というスタート地点の不利です。
大手企業のようにブランド力や広告予算で候補者を自然に惹きつけることができないため、募集をかけても応募が集まらないという悩みが常に付きまといます。

RPOは、複数媒体の活用経験と職種別の傾向データをもとに、費用対効果の高いチャネル選定と運用を行います。さらに、スカウト配信ではABテストを繰り返し、訴求力の高い文面でターゲットに響くメッセージを届けることで、応募率を着実に引き上げていきます。

単に媒体を増やすだけでなく、「誰に・何を・どう伝えるか」まで含めた戦略的なアプローチが可能になり、知名度が低い中小企業でも、候補者の印象に残る魅力的な打ち出し方ができ、確実に母集団を構築できる体制が整います。

面接などコア業務に時間を集中できる

中小企業の採用担当者は、求人掲載や日程調整、合否連絡といった煩雑なノンコア業務に日々追われ、候補者を深く理解し、的確な見極めや魅力付けを行う余裕が持てず、せっかくの母集団を活かしきれないリスクが生じます。

ノンコア業務を外部に委ねれば、社内担当者は「面接対応」「評価判断」「内定フォロー」など、意思決定を伴う重要なフェーズに時間とエネルギーを集中させることが可能になります。

その結果、面接通過率の向上や、候補者との信頼関係構築による内定承諾率の改善など、数字としても明確な効果が期待できます。
RPOは単なる作業代行ではなく、現場の判断力と対応力を最大限に引き出すための仕組みとして機能します。

採用業務の質が向上する

採用活動は単なる業務フローではなく、「どのように伝え、どう見せるか」が結果を大きく左右するマーケティングの要素を含んでいます。求人票の書き方など、細部における判断力や表現力は、現場担当者の勘や経験だけでは補いきれない領域です。

RPOを活用することで、求人票のブラッシュアップ、訴求軸の整理、ペルソナ設計、選考プロセスの最適化など、採用業務全体にプロフェッショナルの視点が入ります。
「成果につながる型」を知っているからこそ、属人的になりがちな業務の精度が底上げされ、安定して高品質な採用運用が可能になります。

単に業務を回すのではなく、プロセス一つひとつを「なぜこうするのか」と検証し、改善し続けることが採用成功には不可欠です。RPOは質を上げる視点を組織にインストールする手段として、非常に有効な選択肢となります。

内定辞退率を減らせる

中小企業にとって、内定辞退は採用活動全体の成果を損なう深刻な問題です。苦労して母集団を形成し、選考を重ねたにもかかわらず、最終段階で辞退されてしまうと、その労力やコストがすべて無駄になってしまいます。

RPOでは、こうしたリスクに対応するため、候補者との継続的なコミュニケーション設計を含めた「内定フォロー」まで支援が可能です。内定辞退の主因である「不安感」「他社との比較検討」を抑えることができ、確度の高い内定承諾へとつなげられます。

採用活動は、内定を出すまでではなく「入社してもらうまで」が勝負です。
RPOは単に業務を代行するのではなく、採用成功に直結する辞退防止の仕組みを導入するパートナーとして機能します。

中小企業が採用代行を導入するデメリット

採用代行は、中小企業の採用活動において非常に有効な打ち手となり得ますが、「万能な手段ではない」という点も理解しておくことが重要です。
外部リソースに依存しすぎたり、戦略的な導入設計が甘かったりすると、逆効果になってしまうケースも少なくありません。

本章では、特に中小企業がRPOを導入する際に直面しやすい4つのデメリットと、それを回避・克服するための実践的な対処法を紹介します。

  • 採用コスト増の懸念
  • 自社にノウハウが残りにくい
  • 採用目標の認識ズレが起きやすい
  • 企業カルチャーフィットの難易度

それぞれについて詳しく説明します。

採用コスト増の懸念

RPOを導入する際、多くの中小企業が直面するのが「コストに見合う効果が得られるのか?」という不安です。特に初期段階では相場観がつかみにくく、想定よりも高額な見積もりに驚くケースも少なくありません。

こうした事態を避けるためには、委託する業務範囲を最初からすべて任せるのではなく、「求人票作成のみ」「スカウト配信のみ」といった形で段階的に導入するのが有効です。限られた予算内でも確実に効果が見える範囲から始めることで、投資対効果を冷静に検証できます。

また、KPI(応募数・面接設定率・内定承諾率など)を導入フェーズごとに設定しておくと、費用に対して何を期待すべきかが明確になります。スモールスタート×数値管理を徹底すれば、無駄なコストを抑えつつ最大限の成果を引き出すことが可能です。

自社にノウハウが残りにくい

RPOを活用することで採用活動は効率化されますが、すべてを外部に委ねると、社内に知識や経験が蓄積されないという根本的な課題が残ります。
実務を丸投げした結果、担当者が育たず、RPOがなければ採用が進まない体質が定着してしまうこともあります。

このリスクを回避するには、「RPOを使い捨てのリソース」として扱うのではなく、共に学び、改善するパートナーとして位置づける視点が重要です。
たとえば、週次や月次のレポーティングの中で、応募状況の分析やスカウト改善のフィードバックなど、知見を言語化して社内に残す工夫を求めるべきです。

さらに、自社の人事担当や現場責任者を一部の業務に巻き込むことで、採用感覚や媒体運用の理解を深められます。
RPOは便利な外部委託先ではなく、自社の採用力を育てるための「仕組み化支援者」として活用することが重要です。

採用目標の認識ズレが起きやすい

RPOを導入してもうまくいかないケースの多くは、そもそも採用のゴールやターゲットの解釈がズレていることに起因します。
KPIや評価基準の認識が曖昧だと、「応募数は増えたが質が悪い」「面接率は高いが内定が出ない」といった齟齬が頻発します。

この問題を防ぐには、導入時にOKR(目標と成果指標)や採用ターゲットのペルソナを文書化し、双方で合意形成することが欠かせません。
RPOは、企業ごとの文化や優先順位までは見えないため、言語化とすり合わせの作業は、初期だけでなく、毎月のレビューで継続的に行うべきです。

特に中小企業では、経営者の想いや採用への温度感が強く影響するため、その温度をRPOに共有できているかが成果を左右します。
認識ズレを放置すれば、成果のミスマッチだけでなく、信頼関係の悪化にもつながるため、初期設計と定期確認は絶対に欠かせない工程です。

企業カルチャーフィットの難易度

RPOは採用の専門家であっても、外部パートナーである以上、自社の価値観や組織文化に精通するには限界があります。
カルチャーフィットのズレが発生すると、短期離職やチームの不協和につながるリスクがあります。

RPOは、候補者の人物像を数値的・スキル的な側面で評価する一方で、「その人が社内に自然と溶け込めるかどうか」を判断するのは困難であるため、企業側が自社のカルチャーを言語化・可視化して伝える努力が不可欠です。

また、最終面接などの重要な場面では、企業側が直接対応し、「カルチャーマッチを見極める」役割を担うことが求められます。
RPO任せにしすぎず、価値観に合う人を採るという視点を自社が主導する意識が、ミスマッチを防ぎ、定着率を高めるポイントです。

失敗しない採用代行サービスの選び方4つのポイント

採用代行(RPO)を導入することは、中小企業の採用成功を大きく左右する経営判断のひとつです。特に人材リソースや予算が限られる企業にとっては、「どの業者に、どの業務を、どの条件で任せるか」という選定の精度が、採用成果の成否を分けます。

最適なサービスを選ぶには、複数の軸から慎重に見極める必要があります。この見極めの過程こそが、採用成功の土台となり、RPOとの連携を戦略的に進めるための準備になります。

そこで本章では、数あるRPOサービスの中から「成果につながるパートナー」を選ぶために押さえておくべき、4つの重要な視点を紹介します。

  • 料金と品質は納得できるか
  • 業界・職種実績の確認方法
  • 対応範囲と役割分担の明確化
  • 採用ターゲットとの一致度

それぞれについて詳しく説明します。

料金と品質は納得できるか

RPOサービスは「月額○万円〜」「成功報酬○%」といった一見わかりやすい料金表示をしていますが、実際にはその中身が業務範囲や対応ボリュームによって大きく変動するのが実態です。
表面上の価格に安心せず、「その金額で何をどこまでやってくれるのか」を丁寧に確認する必要があります。

選定時には、工数ごとの時間単価・稼働量・対応範囲が明記された見積書を求めるのが基本です。曖昧な包括対応や定額パッケージの裏には、担当リソースが薄かったり、想定外の追加費用が発生したりするリスクが潜んでいます。

RPO選定においては、単に「安いか高いか」で見るのではなく、「この金額でこの成果が出るのか?」という視点が不可欠です。
価格とサービス内容のバランスを評価し、成果に対して納得感のある対価かどうかを基準に判断しましょう。

業界・職種実績の確認方法

RPOサービスは一括りに語られがちですが、実際は会社ごとに得意分野が大きく異なり、業界・職種ごとに実績の深さと質に差があります。
そのため、自社の採用ニーズに合ったパートナーを見つけるには、「過去に似たような企業を支援してきたか?」を必ず確認すべきです。

実績確認の際には、ただ「支援実績〇社」や「年間採用人数〇人」といった表面的なデータを聞くだけでは不十分です。
重要なのは、「その企業がどんな課題を抱えていて、RPOがどう解決したのか」というプロセスに関する情報です。

また、可能であれば過去の施策レポートや成果指標を提示してもらい、実務レベルでの理解を深めましょう。
RPOは「経験があるか」だけでなく、「成果を出してきたか」「どのように成果へ導いたか」を具体的に確認することが、成功する外注先選定のカギです。

対応範囲と役割分担の明確化

RPOと一口に言っても、その提供内容には大きな幅があります。
ある会社では求人媒体の選定から応募管理、クロージングまでフルサポートしてくれる一方、別の会社ではスカウト代行や日程調整といった限定的な業務しか対応しないケースもあります。

そのため、RPOを選定する際には、自社が外注したい業務を事前に明確にしたうえで、「どこまでがRPOの対応範囲で、どこからが自社の担当になるのか」を細かくすり合わせる必要があります。

役割の境界線がはっきりさせることで、認識のズレや対応漏れといったミスを未然に防ぐことができ、後々の改善やスコープ変更の際にも、文書ベースの定義があれば柔軟な見直しが可能になります。

採用ターゲットとの一致度

採用代行を活用しても、成果が出るかどうかは「RPO側が自社の求める人材像をどれだけ正確に理解しているか」にかかっています。
いくら業務フローが整っていても、ターゲットの解像度が低いままでは、ミスマッチな応募が増え、面接設定率や内定承諾率の低下を招きます。

導入時には必ずペルソナ設計をRPO業者と共同で行い、自社の理想とする人物像を明文化するステップが不可欠です。併せて、過去の採用成功事例や失敗事例をもとに、どんな特性・志向性の人材がフィットするのかを言語化して共有しましょう。

また、求人票やスカウト文のたたき台を事前に作成してもらうことで、そのRPOが持つ表現力や候補者目線の訴求力のレベル感も見えてきます。
「誰に、何を、どう伝えるか」が噛み合っていれば、RPOは非常に強力なパートナーになります。

【10社比較】中小企業におすすめの採用代行サービス

採用代行(RPO)サービスは数多く存在しますが、すべての企業が中小企業の課題にマッチするとは限りません。
本章では、これまでに紹介してきた「選定ポイント」を踏まえ、特に中小企業との相性が良い10社を厳選して紹介します。

  • 株式会社uloqo
  • マイナビワークス
  • 人事部パック
  • キャリアマート
  • ユナイテッド・リクルートメント
  • TARGET
  • VOLLÉCT「PRO SCOUT」
  • 株式会社b&q「AchieveHR」
  • まるごと人事(マルゴト株式会社)
  • CASTER BIZ recruiting(株式会社キャスター)

それぞれについて詳しく説明します。

株式会社uloqo

出典:)株式会社uloqo(旧:プロジェクトHRソリューションズ)

特徴

  • 累計500社以上への導入実績、継続率80%以上の高品質な採用支援
  • DX人材や営業、バックオフィス、経営層まで幅広い職種に対応
  • 採用戦略設計・スカウト・マーケティング・ダッシュボード構築など包括支援
  • 大手企業から中小・ベンチャー企業まで幅広い導入実績

費用

  • 月額30万円(税抜)〜
  • 企業の課題や支援範囲に応じてカスタマイズ可能
  • 詳細は個別相談にて案内
お問合せ先株式会社uloqo

マイナビワークス

出典:)マイナビワークス

特徴

  • 専任スタッフが応募者管理、面接調整から内定者フォロー・研修・入社手続きまで一貫代行し、中小企業がコア業務に集中できる体制を構築
  • 採用HP運営代行や説明会・適性検査の運営支援など、採用プロセス全体に対応し、限られた担当リソースをカバー
  • 応募者対応や選考管理など事務作業を効率化し、採用スピードと精度を向上
  • 若手層を中心とした幅広い職種・業界の支援実績が豊富で、母集団形成力やマッチング精度への信頼性が高い

費用

  • 説明会代行:10万円~/回
  • 日程調整代行:10万円~/月
  • 応募者管理・ナビ代行:10万円~/月
  • 研修代行:3万円~/人
  • 適性検査実施・運営:5万円~/日
  • 面接代行:15万円~/月
  • 紹介会社・サイト集約代行:30万円~/月

人事部パック

出典:)人事部パック

特徴

  • 採用・教育・研修・評価制度・給与・定着など、人事業務を包括する人的資本経営を支援し、中小企業の人事機能をまるごとカバー
  • 初期費用無料で、採用規模やターゲットに応じた複数プランから柔軟に選べるため、財務リスクを抑えて導入可能
  • 採用計画立案から応募者対応・日程調整などの採用業務に加え、研修制度・評価制度・定着支援まで一貫して支援
  • 年間2,000社以上の支援実績を持ち、特に若年層(高卒など)向けの採用と定着改善に強み

費用

  • 月額10万円〜50万円の複数プランを用意(規模や支援範囲に応じて選択可)
  • 初期費用は無料で、導入しやすい

キャリアマート

出典:)キャリアマート

特徴

  • RPA(採用ロボット)を活用し、1日600件のスカウト配信をわずか1時間で実行できる超高速かつ正確な対応
  • 採用業務のルーティンを自動化し、中小企業の人事担当者がコア業務に集中できる環境を構築
  • 採用ロボットと人のハイブリッド(RPA+専任コンサルタント)による支援で、手厚い伴走型対応が可能
  • 創業20年以上、19,000社以上への支援実績を持ち、中小企業の多様な採用ニーズに対応

費用

  • スカウト配信代行:50円〜/通
  • ATS(採用管理システム)初期設定:5万円〜/回
  • ATSデータ連携:1万円〜/月
  • ミニマムプラン:3万円〜/月(説明会動員、書類選考、一次選考日程調整、問い合わせ対応など一括代行)
  • スタンダードプラン:10万円〜/月(さらに充実した支援内容を提供)
  • オーダーメイドプラン:要問い合わせ(業務範囲や規模に応じたカスタマイズ対応)

ユナイテッド・リクルートメント(offerBrain)

出典:)ユナイテッド・リクルートメント株式会社

特徴

  • AIと人的スカウトノウハウを組み合わせたハイブリッド型スカウト代行で、質と量の両立を実現
  • 導入企業の97%以上で採用成果の改善が見られる、高いパフォーマンスを誇る実績
  • 完全内製化されたスカウト業務(文面作成・送信・分析)により、ノウハウ蓄積と迅速対応が可能
  • 専属担当による週次レビューやABテストのPDCA運用で、中小企業の採用精度・効率を強く支援
  • 導入企業数は700社以上、IT・WEB業界やベンチャー企業での実績が豊富で、中小企業にも高い適合性あり

費用

  • 月額固定制プランあり(月額15万円〜)で予算感を立てやすい
  • 1通単位の従量課金プランも用意(1通あたり300円〜)で、小規模・スポット導入にも柔軟
  • 初期費用は通常20万円だが、期間限定で無料となるキャンペーンも実施中

TARGET

出典:)TARGET

特徴

  • 即戦力人材のキャリア採用に特化し、ダイレクトリクルーティング・エージェント対応・採用広報などを一括サポート
  • プロジェクトマネジメントから選考管理、広報や候補者対応まで多職種がチーム体制で伴走
  • 専任担当がエージェント管理・採用戦略・採用実務を統合的に推進し、中小企業の少人数体制でも広範な業務をカバー
  • 中小企業や地方企業にも強く、全国対応かつ導入企業の継続率約94%の高い信頼性

費用

  • 総合プラン(ベーシック/アドバンス/エンタープライズ):要問い合わせ
  • 個別サポートプラン(例:エージェント管理/面接調整/採用広報など):業務範囲に応じて要問い合わせ
お問合せ先Attack株式会社

VOLLÉCT「PRO SCOUT」

出典:)PRO SCOUT

特徴

  • スカウト特化型のダイレクトリクルーティング支援で、スカウト文面作成から配信・選定・日程調整・求人票作成まで包括的に対応
  • 800社以上への導入実績があり、上場企業から地方中小企業まで幅広い採用ノウハウを蓄積
  • エンジニア採用には元エンジニアが対応可能で、スキルや条件に応じた精度の高い候補者選定が可能
  • 振り返りミーティングや返信率・採用決定率の改善提案など、PDCAによる継続改善を支援

費用

  • 従量課金制:スカウトを送らなければ料金は発生しないので、必要な範囲で柔軟に利用可能
  • 月額固定プラン:10万円〜/月から利用可能(詳細は要問い合わせ)
  • コストに応じたスモールスタートが可能で、中小企業にも導入しやすい設定
お問合せ先株式会社VOLLECT

AchieveHR

出典:)AchieveHR

特徴

  • エンジニア採用に強く、全体の87%以上が即戦力エンジニアで構成される高い専門性と精度
  • 最短26日での採用成功実績あり。迅速なスピード感が中小企業の緊急採用ニーズにマッチ
  • 採用課題の把握からチャネル選定・計画策定まで一気通貫で支援する戦略的フォロー体制
  • 90%以上の高い採用成功率を誇り、信頼性の高い成果重視型サービス

費用

  • 成果報酬型の料金体系(採用成功時に費用発生)が基本形
  • 初期費用などの詳細は要問い合わせ(資料請求フォームから確認可能)
お問合せ先株式会社b&q

まるごと人事

出典:)まるごと人事

特徴

  • 月額制の「採用チーム」を提供し、戦略設計から運用・改善まで採用業務を包括的にカバー
  • 契約は最短1ヶ月単位で可能。変化の早い中小企業にも柔軟に対応
  • 全国対応、累計550社以上の支援実績と95%以上の高継続率を誇る安定品質
  • 180を超える求人媒体の運用実績に基づき、最適なチャネル設計が可能

費用

  • 初期費用:10万円(税抜)
  • 月額費用:
    • まるごとスカウト/まるごと人事ライト:25万円~(税抜)
    • まるごと人事(フル代行):45万円~(税抜)
    • まるごと面談代行:20万円~(税抜)

CASTER BIZ recruiting

出典:)CASTER BIZ recruiting

特徴

  • 累計600社以上(※他に550社以上の実績表記もあり)の採用支援実績に基づくノウハウ活用で、企業独自の課題を論理的に解決可能
  • 自社開発の採用管理ツール「God」によるデータ可視化と課題発見、PDCAを推進するデータドリブンな採用運用
  • リクルーター・応募者対応・原稿担当などプロ4名体制で採用業務を推進し、中小企業でも採用負担を大幅に軽減
  • 最短5営業日~1週間で本格運用を開始(引き継ぎ負荷・教育コストなし)、安定稼働によって継続的な採用支援が可能

費用

  • STANDARDプラン:月額400,000円(税別)/最低契約期間:3ヶ月~
  • LONGプラン:月額392,000円(税別)/最低契約期間:6ヶ月~
  • CUSTOMIZEプラン:業務範囲に応じて要見積もり
  • 初期費用は要問い合わせ

導入手順と最大活用のコツ

採用代行(RPO)の真価を発揮するには、導入前の準備から、業務設計、運用、振り返りに至るまでの全プロセスを丁寧に設計し、社内と外部業者が一体となって取り組むことが欠かせません。

特に中小企業の場合、限られたリソースの中でRPOを最大限活用するには、「誰が、いつ、何を、どこまでやるか」という実務レベルの整理に加えて、「どんな成果を、どの指標で評価するのか」といった目標設計が極めて重要です。

この章では、RPOの導入を成功させるために押さえておくべき4つのステップを、実務的な観点から詳しく解説します。

  • 資料請求・初期ヒアリング
  • キックオフミーティング
  • 運用と改善サイクル
  • 効果測定とレポーティング

それぞれについて詳しく説明します。

資料請求・初期ヒアリング

RPOを導入する際の第一歩は、複数の業者から資料を取り寄せることです。自社の採用人数や職種、予算、実施期間といった条件を整理しながら、各社の提供内容や強みを比較することで、候補を絞り込む準備が整います。

初期ヒアリングでは「どの業務を委託したいのか」「どのような成果を期待しているのか」「業界や職種に対する理解・実績はあるのか」といった点を中心に擦り合わせを行います。

この段階で、業者の姿勢や提案内容、理解度によって「このパートナーとやっていけそうかどうか」の手応えがある程度見えてきます。採用成果を出すには、ここでの見極めが極めて重要です。

キックオフミーティング

契約を締結した後は、いよいよRPO業者とのキックオフミーティングに進みます。この初回ミーティングは、プロジェクトの方向性を定める極めて重要な場です。ここで業務の開始前に、実務上の役割分担や連携ルール、成果の測り方を明確にしておくことが、後の運用のスムーズさを左右します。

特に重視すべきなのは、「どのような人物を採用したいのか」という採用ターゲット像(ペルソナ)のすり合わせです。これに加えて、月間応募数や面接設定率などのKPIを設定し、評価タイミングを明確にすることで、成果に対する認識ズレを防げます。

このミーティングでは、社内と業者の間で「ゴール」と「共通言語」を形成することが肝要です。目指す方向性を明文化し、情報共有の土台を固めることで、RPOが単なる外注先ではなく、採用成功を共に目指すチームとして機能し始めます。

運用と改善サイクル

RPOの導入はスタートに過ぎず、真の成果を上げるためには運用フェーズでの改善サイクルが欠かせません。実際の運用では、週次や月次での定例ミーティングを通じて進捗レビューを行い、「応募数」「書類通過率」「面接設定率」「内定承諾率」といった各種指標を定量的にチェックします。

候補者の離脱理由や面接辞退の傾向なども分析対象とし、ターゲットのズレや対応スピードの問題など、課題の特定と修正に活かしていきます。社内でも数値の動向を共有・把握しながら、仮説を立てて改善案を検討することで、より高精度なPDCAサイクルが回せます。

現場とRPOが一体となってデータドリブンで改善を繰り返す体制を構築することが、採用成果の最大化につながります。

効果測定とレポーティング

RPOを導入した後の成否は、「効果測定とレポーティング」の精度に大きく左右されます。毎月のKPIを基に、成果の可視化を行い、「どの施策が有効だったのか」「どの媒体の費用対効果が高かったのか」といった具体的な分析を通じて改善点を明確化していきます。

このレポートは単なる実績報告ではなく、次のアクションを導き出すための羅針盤です。成功施策と失敗施策の要因まで掘り下げることで、場当たり的な対応ではなく、根拠ある戦略的改善につなげることができます。

さらに、四半期・半期・年度単位での総括を行えば、中長期的な振り返りによって採用プロセス全体の質を底上げできます。RPOを「戦略立案から改善実行まで伴走する共創パートナー」として活用する姿勢こそが、継続的に成果を出すための本質です。

採用代行の中小企業についてよくある質問(FAQ)

採用代行 中小企業についてよくある質問をまとめました。

中小企業がRPOを導入するタイミングはいつがベスト?

採用業務の負担が大きくなったり、採用専任者がいない状況が続くときが導入の好機です。また、複数職種を短期間で採用したいときにも効果的です。

どの採用業務を委託するべきかわからない

まずはスカウト配信や面接日程調整など、定型化しやすいノンコア業務から委託するのがおすすめです。業務を切り分けることで、自社の負担と成果を見極めながら段階的に活用できます。

採用代行と人材紹介の違いって何?

採用代行は採用業務そのものを外部に委託するのに対し、人材紹介は人材を紹介するサービスです。代行はプロセス支援、紹介は人材供給が主目的です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
本記事では、中小企業における採用代行(RPO)の活用方法と、そのメリット・デメリット、選び方まで幅広くご紹介しました。
採用活動において、中小企業は予算・人材・ノウハウなど多くの課題を抱えがちです。こうした背景から、専門性と即応性を備えたRPOの活用が、採用成功の鍵となる場面も増えています。

記事を通じて、RPOが単なる業務代行ではなく、採用成果を最大化するための戦略的パートナーであることをご理解いただけたのではないでしょうか?

本記事を参考に、自社の採用課題と照らし合わせながら、最適な導入判断につなげていただければ幸いです。

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(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介
この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

2016年4月、(株)uloqoを設立。
代表取締役として各領域を管掌。現在も大規模案件のディレクターとして、採用・エンジニア採用・人事評価制度策定支援等に従事。
累計300社以上の支援実績を誇る。大手新聞社やテスト支援会社、フリマアプリ企業をはじめとしたエンタープライズ企業に対する支援実績が中心。採用企画・スカウト・採用広報・組織開発全般・デジタル人材全般に強みを持つ。

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