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2024-08-02

【事例あり】採用が難しい要因は?解決策や課題特定について解説!

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

人手不足による売り手市場化によって、各企業には採用課題が複雑化しています。そのため、
・採用が上手くいかない原因がわからない
・採用の成功させるポイントを知りたい
・採用を成功させた事例を参考にしたい

という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、本記事では「採用を難しくする要因」「採用のポイント」「採用を成功させるための具体的なアクション」について詳しく解説します。

採用が難しい外部要因

採用が難しいと言われる外部要因は主に2つあります。

・「人口の減少」
・「有効求人倍率の上昇」

人口の減少

下のグラフをご覧ください。

出典:)内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書

ピンクの部分が生産年齢人口の割合になります。生産年齢人口は年々減少していることが読み取れます。

次に、下のグラフをご覧ください。

労働力人口は上昇しています。

出典:)「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要|統計局

労働力人口が上昇していることが読み取れます。生産年齢人口は減少しているのに、なぜ労働力人口は増加しているのでしょうか。
これは、専業主婦などの女性や高齢者の労働参加の促進が大きく影響しています。
しかし、日本の高齢者の労働力率は高い水準に達しており、今後、高齢者の労働参加を増やすのは難しいでしょう。

有効求人倍率の上昇

有効求人倍率の上昇も、採用が難しくなる要因として挙げられます。有効求人倍率とは、有効求人数を有効求職者数で割ったものです。有効求人倍率が高い程、求職者数よりも求人数が多いことを意味するため、採用が難しいといえます。
下のグラフをご覧ください。

コロナ禍で一回倍率が低下していますが、その後上昇して2023年度には1.3倍であることが読み取れます。

出典:)「完全失業率、有効求人倍率|独立行政法人 労働政策研究・研修機構

採用が難しい内部要因

採用が難しいと言われる内部要因は主に4つあります。

・会社の知名度がないから
・採用コストが限られる
・他の企業と比較して強みが少ないから
・採用に関するノウハウが少ないから

それぞれについて詳しく解説します。

会社の知名度がないから

求職者は、一般的に知名度の高い企業に対して信頼感や安心感を持ちます。知名度が低い企業は、求職者から見ると「どのような企業か分からない」と感じられ、不安を抱かせる要因となります。
また、知名度の高い企業は、それ自体がブランドとなり、求職者に対して魅力的に映ります。ブランド力が弱い企業は、その分だけ魅力を伝える努力が必要となり、競争が激しくなります。

知名度を上げるためには、効果的な広報戦略やマーケティング、求職者に対する積極的な情報発信が重要です。

採用コストが限られる

採用コストが限られていると、企業は求人広告や求人掲載に多くの費用をかけられません。そのため、多くの求職者にリーチすることが難しくなり、結果として応募者数が減少します。
外部のリクルーターを利用することは効果的ですが、これには費用がかかります。限られた予算では、こうした外部リソースの活用が難しくなります。

限られた採用コストの中で効果的な採用を行うためには、戦略的な計画と工夫が求められます。具体的には、無料または低コストの求人サイトの活用、リファラルプログラムの導入、ソーシャルメディアの活用、社内リソースの効率的な活用などが考えられます。

他の企業と比較して強みが少ないから

他の企業が提供する給与、福利厚生、キャリアパスなどが魅力的である場合、それに対抗するための強みが少ない企業は求職者にとって魅力的に映りません。結果として、優秀な人材が他の企業に流れる可能性が高まります。

他の企業が良好な企業文化や働きやすい環境を提供している場合、そのような企業と比較して魅力が劣る企業は、求職者に選ばれにくくなります。特に、若い世代の求職者は企業文化を重視する傾向が強いため、強みが少ない企業は不利です。

キャリアアップやスキル向上の機会が限られている企業は、求職者にとって魅力が低くなります。他の企業が研修プログラムやプロフェッショナルな成長の機会を提供している場合、それと比較して強みが少ない企業は競争力を失いやすくなります。

強みが少ない企業が採用を成功させるためには、自社のユニークな魅力を見つけ、それを求職者に効果的に伝えることが重要です。例えば、家庭的な雰囲気、小規模企業ならではの柔軟性、迅速なキャリアアップの機会など、自社ならではの強みを打ち出すことが求められます。また、求職者のニーズを理解し、それに応じた魅力的なオファーを提供することも重要です。

採用に関するノウハウが少ないから

採用に関するノウハウが少ないと、効果的な採用戦略を立てることが難しくなります。例えば、ターゲットとする候補者層や最適な求人チャネルの選定ができないため、応募者数が少なくなったり、適切な人材にリーチできないことがあります
また、現在の採用市場や求職者のトレンドを把握することが難しくなります。これにより、求職者のニーズに合ったオファーや条件を提示することができず、競争力を失います。

採用でありがちな失敗事例

採用でよくある失敗例として以下6つが挙げられます。

・母集団形成ができない
・採用ミスマッチ
・選考辞退・内定辞退が頻発する
・定着率が低い・入社後のフォローを怠ってしまう
・採用上の競合と差別化できていない
・選考回数や提出物が多い

以上の失敗事例とそれぞれの解決方法について詳しく解説します。

母集団形成ができない

母集団形成とは自社の求人に興味を示している候補者を集めることです。
求める人材のターゲット層が明確でない場合、どのようなスキルや経験を持った候補者を集めるべきかがわからず、効果的な母集団形成ができません。

また、適切な求人チャネルを選定できないと、ターゲット層にリーチすることができません。例えば、ITエンジニアを募集しているのに、一般的な求人サイトだけを利用している場合、効果的な母集団形成が難しくなります。

母集団形成ができないと、 応募プロセスが複雑で時間がかかり、求職者が途中で応募を諦めることがあります。簡単でスムーズな応募プロセスを提供することが重要です。

解決方法

母集団形成の失敗を防ぐためには、以下の対策をしましょう。

・ターゲット層の明確化: 求める人材像を明確にし、それに基づいて効果的な求人戦略を立てる。

・適切な求人チャネルの選定: ターゲット層が利用する求人サイトやSNS、専門的なコミュニティを活用する。

・求職者がスムーズに応募できるように、プロセスを簡素化する。

・リファラルプログラムの導入: 社員からの紹介を奨励し、信頼性の高い候補者を集める。

採用ミスマッチ

面接や選考プロセスで候補者のスキル、経験、性格を正確に評価できない場合、企業のニーズや文化に適合しない人材を採用するリスクが高まります。
また、面接や選考プロセスで実際の仕事環境や業務内容を十分に伝えない場合、候補者が入社後にギャップを感じ、ミスマッチが起こります。

結果的に候補者が、企業文化やチームの価値観に合わないため、働きにくさやストレスを感じることが多くなり、早期離職の原因となってしまいます。

解決方法

採用ミスマッチを防ぐためには、以下の対策をしましょう。

・明確な職務要件: 職務内容や求めるスキル・経験を具体的に明示し、候補者が自分の適性を正しく判断できるようにする。

・徹底した候補者評価: 面接や選考プロセスで適性検査やスキルテストを導入し、候補者の能力や性格を多角的に評価する。

・リアルな仕事環境の提供: 面接中に実際の仕事環境や業務内容を紹介し、候補者がリアルなイメージを持てるようにする。

・文化適合性の重視: 候補者が企業文化やチームの価値観に適合するかを評価し、適合しない場合は採用を見送る。

・コミュニケーションの強化: 採用プロセス全体を通じて、候補者とのコミュニケーションを密にし、期待や役割についての誤解を防ぐ。

・継続的なフィードバック: 採用後も定期的にフィードバックを提供し、ミスマッチを早期に発見し対策をする

選考辞退・内定辞退が頻発する

企業の魅力を十分に伝えられていない場合、求職者が選考途中で興味を失い辞退することがあります。特に、他の企業からもオファーを受けている場合、魅力の差が辞退の決定要因となります。
また、選考プロセスが長すぎると、求職者は他の企業のオファーを受け入れてしまうことがあります。迅速な選考を行わないと、求職者の関心を維持するのが難しくなります。
選考プロセス中の企業からの連絡が不十分だと、求職者は自分が評価されていないと感じ、辞退することがあります。選考状況や次のステップについての情報提供が欠かせません。

解決方法

選考辞退・内定辞退の頻発を防ぐためには、以下の対策をしましょう。

・企業の魅力の強化: 企業の強みや魅力を明確に伝えるための広報活動や、求職者に対する効果的な情報提供を行う。

・迅速な選考プロセス: 選考プロセスをできるだけ迅速に進め、求職者の関心を維持する。面接日程の調整や評価のフィードバックを迅速に行う。

・適切なコミュニケーション: 選考中の進捗状況や次のステップについて、適切かつ頻繁にコミュニケーションを取る。

・条件の見直し: 給与、福利厚生、勤務地などの条件が市場相場に合っているかを確認し、必要に応じて見直す。

・プロセスの透明化: 選考プロセスや評価基準を明確に説明し、求職者の不安を解消する。

定着率が低い

新入社員が入社後に適切なトレーニングやサポートを受けられない場合、職場に馴染むことが難しくなり、早期離職の原因となります。
新入社員が業務に慣れるまでの間、経験豊富な社員がメンターとしてサポートする仕組みがないと、困った時に助けを求めることができず、孤立感を感じやすくなってしまいます。
職場環境が働きにくい場合、例えば人間関係のトラブルや過度なストレスがあると、新入社員が定着しにくくなる傾向にあります。特に、職場の文化や価値観が合わない場合、早期離職のリスクが高まります。

解決方法

定着率を向上させ、入社後のフォローを効果的に行うためには、以下の対策をしましょう。

・メンターシップ制度の実施: 経験豊富な社員がメンターとして新入社員をサポートする制度を設け、業務上の助言や精神的なサポートを提供する。

・定期的なフィードバックと評価: 定期的にフィードバックを行い、新入社員の業績や改善点を具体的に伝える。また、評価制度を透明にし、公平な評価が行われるようにする。

・職場環境の改善: 職場の文化や人間関係を良好に保つための取り組みを行い、働きやすい環境を整える。社員の意見を積極的に取り入れ、問題があれば迅速に対処する。

採用上の競合と差別化できていない

競合他社と比較して、給与、福利厚生、キャリアパスなどが魅力的でない場合、優秀な人材が他社に流れてしまいます。求職者にとって魅力的なオファーを提示できないことは、差別化の欠如に直結します。

企業の知名度やブランド力が競合他社よりも低いと、求職者にとって魅力的に映らないことがあります。企業のビジョンやミッション、価値観を効果的に伝えることができないと、差別化が難しくなります。

解決方法

採用上の競合と差別化を図るためには、以下の対策をしましょう。

・魅力的なオファーの提供: 競合他社よりも優れた給与、福利厚生、キャリアパスを提供し、求職者に対して魅力的なオファーを提示する。

・独自の企業文化の構築: 他社と異なる独自の企業文化や職場環境を創り上げ、求職者に対して特別な魅力を感じてもらう。社員の声を反映した文化作りを推進する。

・明確な求人情報の提供: 求人情報を具体的かつ明確にし、求職者に対して正確で詳細な情報を提供する。仕事内容や期待される役割、キャリアパスについて詳しく説明する。

・社員のエンゲージメント向上: 社員のエンゲージメントを高め、企業の魅力を積極的に発信してもらう。社員が企業の良さを語ることで、求職者に対して魅力的なイメージを伝える。

選考回数や提出物が多い

選考回数や提出物が多いと、求職者にとって負担が大きくなります。特に、仕事をしながら転職活動をしている人や、多数の企業に応募している人にとって、過剰な負担は辞退の原因となります。
また、多数の選考ステップがあると、プロセスが長引き、採用決定までの時間がかかります。この間に求職者が他社のオファーを受け入れる可能性があります。

解決方法

選考回数や提出物が多いことによる失敗を防ぐためには、以下の対策をしましょう。

・選考プロセスの簡素化: 必要最低限の選考ステップに絞り、効率的に進める。面接回数や提出物を減らし、求職者の負担を軽減する。

・迅速な選考: 求職者の待ち時間を短縮する。スケジュールの調整や評価のフィードバックを迅速に行う。

・代替手段の検討: 複数の面接や提出物の代わりに、オンラインテストやグループディスカッションなどの効果的な選考方法を導入する。

・求職者のフィードバックを活用: 過去の求職者からのフィードバックを参考にして、選考プロセスを改善する。実際の経験を元に、どのステップが過剰かを評価する。

採用成功率をあげるポイント

次に採用の成功率をあげるポイントについて詳しく説明します。ポイントは以下6つあります。

・オウンドメディアでの情報発信
・SNSでの情報発信
・合同説明会やイベントの参加
・スカウトメールやダイレクトリクルーティングの活用
・スムーズな日程調整や連絡メール
・魅力だけではなく仕事の厳しい側面まで伝える

オウンドメディアでの情報発信

自社サイトのブログなどオウンドメディアで継続的に情報を発信することが重要です。求人で伝えきれなかった魅力をブログなどで伝えましょう。また、定期的なメルマガやフォーラムを通じて、ユーザーとの関係を深めることも効果的です。

SNSでの情報発信

Twitter,Instagram,FacebookなどのSNSと連携して情報を発信する方法も効果的です。
人事担当者として、SNSを駆使して情報を発信し、ファンを育てることで、自社に関心を持つ潜在的な層とつながりを築くことができます。

合同説明会やイベントの参加

合同説明会やイベントに参加し、多くの求職者と交流し、つながりを築きましょう。イベント終了後も、求職者とつながりを保つためにフォローアップを行います。メールやSNSを活用し、継続的にコミュニケーションを取りましょう。
求職者に対して定期的な情報提供やイベントの案内を行うことで、関係を深めていきます。

スカウトメールやダイレクトリクルーティングの活用

スカウトメールは、企業が興味を持った求職者に対して直接送信するメールのことです。求人情報を広く公開するのではなく、特定のスキルや経験を持つ人材に対してアプローチします。
ダイレクトリクルーティングは、企業が自ら積極的に求職者にアプローチし、採用活動を行う手法です。スカウトメールを含む様々な方法で、ターゲットとなる人材に接触します。
特定のスキルセットや経験を持つ人材に直接アプローチできるため、採用のミスマッチを防ぎます。また、現在求職活動をしていないが、魅力的なオファーがあれば転職を考える「パッシブ」な候補者にもアプローチすることが可能です。

スカウトメールのコツについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください!
スカウトメール成功のコツは?開封率・返信率を向上させる方法を解説

スムーズな日程調整や連絡メール

日程調整や連絡メールはなるべく即返信することが重要です。連絡メールは、明確で簡潔に書きましょう。日時、場所、面接官の情報、持参するものなど、必要な情報を漏れなく伝えます。
また、候補者が次に何をすべきか、どのような準備が必要かを明確に示します。

魅力だけではなく仕事の厳しい側面まで伝える

仕事の厳しい側面を伝えることで、求職者は現実的な期待を持つことができます。入社後のギャップを減らし、早期退職のリスクを低減することに繋がります。
求職者が仕事の困難な部分を理解した上で応募することで、適応力や忍耐力のある候補者を選びやすくなります。

採用を成功させた事例

抽象的な解決策だけでは、採用成功のイメージがつかめない場合もあるかもしれません。そこで、実際に採用成功を達成した企業の具体例を3つご紹介します。

・アクセンチュア株式会社
・株式会社メルカリ
・リスタンダード株式会社

アクセンチュア株式会社


1点目は、アクセンチュア株式会社の事例です。同社では、第二新卒採用においてエージェントを通じた採用が多く、結果として人材紹介にかかるコストの改善が課題となっていました。

同社では、従来のエージェントから提供されていたノウハウに疑問を抱き、自社で求職者の行動履歴を追跡して分析しました。具体的には、第二新卒の求職者が応募に至るまでの行動パターンを詳細に分析しています。

分析の結果、スカウトメールの方が、媒体記事やバナー広告よりもROIが高いことが明らかになりました。この結果をもとにアプローチ方法を見直したことで、1人当たりの採用コストをほぼ半分に削減することに成功しました。

株式会社メルカリ


2点目は、株式会社メルカリの事例です。同社では、リクルーターのほかに、ダイレクト強化の観点でソーシング専任担当のメンバーもいます。
国内企業でグローバル採用ができて、ソーシングにメインで取り組める体制が魅力的です。
グローバル採用に挑戦している企業だからこそ、世界の優勝人材へのリーチに成功しています。

リスタンダード株式会社


3点目はリスタンダード株式会社の事例です。
社員のほとんどが20代で構成されており、フラットな組織体制が特徴です。年次や年齢に関係なく責任ある役職が任されるほか、入社したばかりの社員のアイデアが新規事業として実現するなど、非常にオープンで風通しの良い環境が整っています。

同社ではWantedly Visitを導入することで、初めての新卒採用に成功しました。
想いが伝わりそうなワードを募集シートにまとめ、効果を確認して都度改善を重ねていくなど、沢山の工夫がみられます。

Wantedly運用代行について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
Wantedly運用代行とは?業務や料金、サービス選定ポイントを紹介!

まとめ

本記事では
・採用がうまくいかない原因を知りたい
・採用を成功させるためのポイントを知りたい
・採用を成功させた事例を参考にしたい

という方に向けて「採用を成功させるための具体的なアクション」「採用を成功させた事例」を解説しました。

ぜひ参考にしてください。

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介
この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

2016年4月、(株)uloqoを設立。
代表取締役として各領域を管掌。現在も大規模案件のディレクターとして、採用・エンジニア採用・人事評価制度策定支援等に従事。
累計300社以上の支援実績を誇る。大手新聞社やテスト支援会社、フリマアプリ企業をはじめとしたエンタープライズ企業に対する支援実績が中心。採用企画・スカウト・採用広報・組織開発全般・デジタル人材全般に強みを持つ。

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