
T技術の急速な進歩に伴い、「新卒エンジニアの採用を強化したい」「優秀な学生を獲得するにはどうすればいいのか?」と疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
しかし、ただ採用活動を始めれば良いというわけではありません。就職活動の早期化や学生の企業選びの軸が変化する中、従来の採用手法だけでは思うような結果が得られないことも少なくありません。
そこで本記事では、新卒エンジニア採用を成功に導くための具体的な手法やポイントを、最新のトレンドを踏まえてご紹介します。
新卒エンジニア採用の現状
- 新卒エンジニア採用の重要性が高まる背景
- 新卒採用と中途採用の違い
- 新卒エンジニア採用が難しい理由
ここでは、新卒エンジニア採用の重要性が高まっている背景から、中途採用との違い、そして企業が直面する課題について解説します。
新卒エンジニア採用の重要性が高まる背景
IT技術の進歩は目覚ましく、市場のデジタル化は加速の一途をたどっています。それに伴い、企業は新しいサービス開発、既存システムの刷新、データ活用といった多様なニーズに応えるため、質の高いエンジニアを常に求めています。
しかし、経済産業省の調査では、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されており、この状況は今後さらに深刻化すると考えられます。
そのため、即戦力となる中途採用だけでは慢性的な人材不足を解消することは困難です。企業は、将来のコア人材を自社で育成するため、ポテンシャルを秘めた新卒エンジニアの採用を強化しています。
【参考文献】「IT人材需給に関する調査(概要)」経済産業省
新卒採用と中途採用の違い
新卒採用と中途採用は、それぞれに異なる目的と特徴を持っています。新卒採用は、企業の将来を担う人材を確保し、長期的な組織力を高めることを主な目的とします。即戦力ではなく、潜在能力や成長性を重視するため、入社後の育成が前提となります。
一方、中途採用は、特定の技術やスキルを持つ即戦力を補強することが目的です。募集するポジションに必要な実務経験が最も重視されるため、入社後すぐに業務に貢献できることが期待されます。事業のフェーズやプロジェクトのニーズに応じて、両者を適切に使い分けることが重要です。
新卒エンジニア採用が難しい理由
新卒エンジニア採用には、いくつかの課題が存在します。まず、優秀な学生は早期からインターンやダイレクトリクルーティングで接触されており、従来の就職サイトだけでは十分な母集団を形成することが難しくなっています。次に、多くの学生は企業の知名度だけでなく、「どのような技術を使っているか」「どんな成長機会があるか」といった点を重視しています。
しかし、採用担当者や人事部門だけでは、現場のリアルな技術的魅力を十分に伝えることが難しい場合があります。最後に、入社後の育成体制が不透明であることも、学生が応募をためらう要因となっています。
新卒エンジニア採用のメリットとデメリット
新卒エンジニアの採用は、単に人手不足を補うだけではなく、企業の将来を左右する重要な戦略です。しかし、その一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、新卒エンジニアを採用することで企業が得られるメリットと、向き合うべきデメリットについて解説します。
新卒エンジニア採用のメリット
新卒エンジニアを採用することで得られる主なメリットは、以下の3つです。
- 長期的な視点での人材育成が可能
- 企業文化の醸成と組織の活性化
- 採用コストの抑制
長期的な視点での人材育成が可能
新卒エンジニアは、特定の技術や開発手法に固執せず、企業の技術スタックや開発スタイルをゼロから学ぶ柔軟性を持っています。
これにより、自社の事業計画や技術ロードマップに合わせて、長期的な視点でじっくりと育成することが可能です。入社後の研修やOJTを通じて、将来のテックリードやマネージャー候補として成長する基盤を築くことができます。
企業文化の醸成と組織の活性化
新卒エンジニアは、企業の理念や文化を自然に吸収し、組織への帰属意識が高まりやすい傾向にあります。これにより、既存社員との連携がスムーズになり、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献します。
また、若手ならではの新しい発想や熱意は、組織に新しい風を吹き込み、既存社員に良い刺激を与えます。異なる視点を持つ新卒メンバーが加わることで、停滞していたプロジェクトが動き出すことも少なくありません。
採用コストの抑制
一般的に、新卒採用は中途採用に比べて一人当たりの採用コストを抑えられる傾向にあります。転職市場では、高いスキルや経験を持つ即戦力エンジニアの獲得競争が激しく、高額な年収やスカウト費用が必要となるケースが少なくありません。
一方、新卒採用はポテンシャル重視のため、初期費用や人件費を抑えつつ、将来的に大きなリターンを得る投資と捉えることができます。
新卒エンジニア採用のデメリット
一方で、新卒エンジニア採用には、以下のようなデメリットも存在します。
- 入社後の育成期間とコストが必要
- 早期退職のリスク
入社後の育成期間とコストが必要
新卒エンジニアは、即戦力として期待できる中途採用者とは異なり、入社後、一定期間の育成が必要となります。技術的な基礎知識の習得だけでなく、ビジネスマナーや企業独自の開発プロセスを学ぶための研修期間が必要です。この間、指導にあたる先輩社員の業務負担が増加したり、研修費用が発生したりするため、短期的なリソースの確保には向きません。
早期退職のリスク
「配属された部署の仕事内容がイメージと違った」「思い描いていたキャリアパスが実現できない」といった理由で、新卒エンジニアが早期に退職してしまうリスクも無視できません。
特に、エンジニアは専門性が高いため、ミスマッチが退職に直結しやすい傾向にあります。これを防ぐためには、選考段階で現場のリアルな情報を丁寧に伝えたり、入社後のフォロー体制を充実させたりといった対策が不可欠です。
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新卒エンジニア採用を成功させるための【5つのポイント】
- 採用ターゲットの明確化と現場の巻き込み
- カジュアル面談の導入と選考体験(CX)の向上
- 自社の技術的魅力と成長環境をアピール
- 適切な時期と方法での広報・情報発信
ここでは、採用を成功に導くために企業が押さえるべき、5つの重要なポイントを解説します。
採用ターゲットの明確化と現場の巻き込み
新卒エンジニア採用を始めるにあたり、まず最初に行うべきは「どのようなスキルや志向性を持つ人材を採用したいか」を明確にすることです。単に「プログラミングができる学生」ではなく、「サービス開発に興味がある学生」「特定の技術スタックを深く学びたい学生」など、具体的な人物像(ペルソナ)を設定します。
このペルソナ設定には、現場のエンジニアを巻き込むことが不可欠です。現場の声を反映させることで、採用後のミスマッチを防ぎ、入社後のパフォーマンス向上にも繋がります。また、現場社員を面接官やリクルーターとして採用活動に参加させることで、学生に対してリアルな業務内容や職場の雰囲気を伝えることができます。これは、企業文化や技術力をアピールする上で非常に有効な手段です。
カジュアル面談の導入と選考体験(CX)の向上
近年、学生側も企業を「選ぶ」時代になりました。企業は選考体験(Candidate Experience)を向上させ、学生にポジティブな印象を与える必要があります。特に、本選考前のカジュアル面談の導入は有効な手段の一つです。
カジュアル面談は、面接のような合否を前提とした堅苦しい場ではなく、学生が企業のことを自由に質問できる場として機能します。ここでは、人事担当者だけでなく、現場のエンジニアが参加することで、学生は企業の技術的な側面や開発環境について深く理解できます。また、選考中も迅速かつ丁寧なコミュニケーションを心がけることで、学生の不安を軽減し、入社意欲を高めることができます。
自社の技術的魅力と成長環境をアピール
多くの学生は、企業の技術力やエンジニアとしての成長機会を重視しています。したがって、採用サイトやSNS、技術ブログなどを活用し、自社の技術的魅力を積極的に発信することが重要です。
例えば、「最新技術の導入事例」「開発体制(アジャイル開発など)」「社内勉強会の開催状況」「OSS(オープンソースソフトウェア)への貢献」といった情報は、学生の興味を引きつける強力なコンテンツとなります。また、入社後のキャリアパスや教育体制についても具体的に提示することで、学生は入社後の自身の成長をより具体的にイメージでき、応募へのモチベーションを高めることができます。
適切な時期と方法での広報・情報発信
新卒エンジニアの就職活動は早期化・長期化する傾向にあります。大学3年生の夏や冬からインターンシップに参加し、就職活動を始める学生も少なくありません。そのため、企業は早期から継続的に学生と接点を持ち、自社の情報を届けることが重要です。
具体的には、大学や専門学校と連携したイベントの開催、技術コミュニティへの参加、SNSでの情報発信などが挙げられます。また、複数の採用媒体を併用し、それぞれの特性を活かしたアプローチをすることで、幅広い層の学生にリーチすることができます。
教育体制の整備と入社後のフォロー
ポテンシャル採用が中心となる新卒エンジニアは、入社後の育成が不可欠です。充実した教育体制は、学生が企業を選ぶ上で重要な判断基準となります。
具体的には、「メンター制度の導入」「体系化された研修プログラム」「現場配属後のOJTの仕組み」などを整備し、学生が安心してスキルアップできる環境を整えることが求められます。入社後のフォローも同様に重要です。定期的な面談を通じて、仕事の悩みやキャリアパスの相談に応じることで、学生のエンゲージメントを高め、早期離職の防止にも繋がります。
新卒エンジニア採用の主流手法とそれぞれのメリット・デメリット
- 新卒エンジニア採用に特化した「ダイレクトリクルーティング」
- 費用対効果が高い「リファラル採用」
- 入社後のミスマッチを防ぐ「インターン採用」
- 幅広い母集団を形成する「新卒向け就職サイト」
新卒エンジニア採用を成功させるためには、自社の状況や採用目標に合った手法を選択することが重要です。ここでは、近年主流となっている4つの採用手法について、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。
新卒エンジニア採用に特化した「ダイレクトリクルーティング」
ダイレクトリクルーティングは、企業が自ら候補者を探し、個別にアプローチする採用手法です。特に新卒エンジニア採用においては、就職サイトでは出会えない優秀な学生に直接アプローチできる点が大きなメリットです。
- 高いマッチング精度:企業が求めるスキルや志向性を持つ学生を直接探し、スカウトを送るため、高いマッチング精度が期待できます。
- 潜在層へのアプローチ:まだ就職活動を本格的に始めていない学生や、特定の企業に興味を持つ潜在層にアプローチできます。
- スピーディな選考:企業と学生が直接コミュニケーションを取るため、選考プロセスが効率化され、内定までの期間を短縮できます。
- 工数とノウハウが必要:データベースから候補者を探し、個別のメッセージを作成・送信する手間がかかります。また、学生に響くメッセージを作成するためのノウハウも求められます。
- 返信率が低い場合がある:多数のスカウトメールが届く中で、自社のメッセージが埋もれてしまい、返信率が低い場合があります。
費用対効果が高い「リファラル採用」
リファラル採用とは、社員の知人や友人を紹介してもらう採用手法です。エンジニアの場合は、社内エンジニアのネットワークを活用して、同業の学生や後輩を紹介してもらうケースが多く見られます。
- 高い定着率:社員の紹介であるため、入社前から企業文化や仕事内容をある程度理解しており、入社後のミスマッチが少なく、定着率が高くなります。
- 採用コストの抑制:広告掲載費用や人材紹介会社への手数料が発生しないため、一人当たりの採用コストを大幅に抑えることができます。
- 信頼性の高い情報:信頼する社員からの情報であるため、学生も安心して応募できます。
- 採用人数が限定される:紹介に頼るため、計画的な採用人数の確保が難しい場合があります。
- 組織の同質化:同じような価値観やスキルを持つ人材が集まり、組織が画一化する可能性があります。
入社後のミスマッチを防ぐ「インターン採用」
インターン採用は、長期・短期のインターンシップを通じて学生と接点を持ち、その中から優秀な人材を早期に囲い込む手法です。
- 入社後のミスマッチ防止:学生は実際の業務や社員との交流を通じて、企業文化や仕事内容を深く理解できます。企業側も学生のスキルやパーソナリティをじっくり見極められます。
- スキル・ポテンシャルの見極め:実際の開発現場での働きぶりを見ることで、学力テストや面接だけではわからないスキルや潜在能力を把握できます。
- 高い内定承諾率:学生はインターンを通じて企業への理解と愛着が深まるため、内定承諾率が高くなる傾向にあります。
- 手間とコスト:インターンシップのプログラム設計や、学生の受け入れ・指導に手間とコストがかかります。
- 長期的な計画が必要:早期から学生と接点を持つ必要があるため、採用活動の計画を立てる必要があります。
幅広い母集団を形成する「新卒向け就職サイト」
新卒向け就職サイトは、多くの学生が利用する最も一般的な採用手法です。知名度向上や幅広い層へのアプローチに効果的です。
- 広範囲の母集団形成:多くの学生が登録しているため、効率的に幅広い層へアプローチでき、大規模な母集団を形成できます。
- 採用ブランドの確立:サイトに情報を掲載することで、企業の知名度やブランドイメージを高めることができます。
- 競合との差別化が困難:多くの企業が同様のサービスを利用するため、他社と差別化を図ることが難しく、自社が埋もれてしまう可能性があります。
- コストが高い場合がある:掲載費用やオプション機能の利用料が高額になる場合があります。
- 潜在層へのアプローチが難しい:すでに就職活動を始めている学生が中心となるため、潜在層へのアプローチには向きません。
【最新版】エンジニア採用が難しい理由とは?市場背景・社内課題・解決策を徹底解説
新卒エンジニア採用における注意点
- 採用活動のKPI設定と効果測定
- 選考期間の長期化による機会損失
- 採用担当者の負担軽減と採用代行(RPO)の活用
新卒エンジニア採用を成功に導くためには、戦略的なアプローチと継続的な改善が不可欠です。ここでは、採用活動において見落としがちな3つの注意点を解説します。これらのポイントを押さえることで、より効率的で効果的な採用活動を実現しましょう。
採用活動のKPI設定と効果測定
「とりあえず始めてみたが、思ったような成果が出ない」という採用担当者は少なくありません。その多くは、採用活動のKPI(重要業績評価指標)が明確になっていないことが原因です。採用活動は、単に内定者数を追うだけでなく、プロセスごとの効果を可視化することが重要です。
- 目標応募者数:採用目標人数から逆算して、選考フロー各段階での目標応募者数を設定します。
- 応募媒体ごとの応募数・内定者数:どの媒体が最も効率的に採用に繋がっているかを把握します。
- 選考通過率・内定承諾率:選考プロセスに問題がないか、内定者の入社意欲は高いかを判断します。
これらの指標を定期的に測定し、採用活動をデータに基づいて改善することで、より効率的に目標達成を目指すことができます。
選考期間の長期化による機会損失
新卒エンジニアの就職活動は早期化・長期化の傾向があり、学生は複数の企業と並行して選考を進めるのが一般的です。そのため、選考期間が長引くと、優秀な学生が他社に内定を決めてしまい、機会を失うリスクが高まります。
選考期間を短縮するためには、選考フローの見直しと迅速な合否連絡が不可欠です。具体的には、面接回数を減らす、選考フローをシンプルにする、面接後すぐに合否を伝える、といった工夫が有効です。また、学生とのコミュニケーションを密に取り、選考の進捗状況を透明化することも、学生の安心感に繋がり、離脱を防ぐ上で重要です。
採用担当者の負担軽減と採用代行(RPO)の活用
新卒エンジニア採用は、採用戦略の立案から母集団形成、選考、内定者フォローまで、多岐にわたる業務が発生します。これらすべてを採用担当者だけで行うには限界があり、業務負担の増大や、一つ一つの業務の質が低下する可能性があります。
採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)サービスの活用は、この問題を解決する有効な手段です。RPOサービスでは、採用活動の一部またはすべてを専門の外部業者に委託できます。
- 母集団形成:ダイレクトリクルーティングでのスカウトメッセージ作成・送信代行など
- 選考:書類選考、面接日程調整、合否連絡代行など
- 内定者フォロー:定期的な連絡、イベント企画・運営代行など
RPOを活用することで、採用担当者はコア業務に集中でき、より戦略的な採用活動を展開することが可能になります。
新卒エンジニア採用に特化した【おすすめ採用媒体5選】
- ダイレクトリクルーティング系サービス3選
- 新卒紹介(エージェント)系サービス2選
新卒エンジニアの採用を成功させるには、自社の採用戦略に合った媒体を選ぶことが非常に重要です。ここでは、特にエンジニア採用に強みを持つ、ダイレクトリクルーティングと新卒紹介サービスを厳選してご紹介します。
ダイレクトリクルーティング系サービス3選
ダイレクトリクルーティングは、企業が求める人材に直接アプローチできる手法です。特に理系学生やプログラミングスキルを持つ学生に特化したサービスが多数存在します。
1. Wantedly
- 「共感」を軸としたマッチング:給与や待遇ではなく、企業のミッションや働く環境への共感を重視する学生が多く登録しています。
- プロフィールにポートフォリオ記載:学生は自身の技術レベルや実績をポートフォリオとしてプロフィールに記載できるため、スキルを見極めやすいです。
- カジュアル面談が主流:選考前のカジュアルな面談を前提としており、学生との接点を気軽に持てます。
- 掲載料:月額4〜12万円(プランによる)
- 初期費用:無料
- 成功報酬:不要
2. paiza新卒
- 独自のスキルチェックで可視化:学生はPaizaが提供するオンラインのプログラミングスキルチェックを受験し、S・A・B・C・D・Eの6段階でランク付けされます。
- 企業はスキルランクでスカウト:企業は学生のスキルランクを基準に、自社が求めるレベルに合った学生に効率的にアプローチできます。
- 即戦力採用を効率化:スキルチェックを通過した学生に絞ってアプローチするため、選考工数を削減できます。
- 掲載料:月額約3.5万円~(プランによる)
- 初期費用:無料
- 成功報酬:無料
3. LabBase
- 理系学生に特化:大学・大学院の研究室に所属する理系学生が多数登録しており、専門性の高い人材にアプローチできます。
- 研究内容からスカウト:学生のプロフィールには、研究内容や使用言語などが詳細に記載されているため、技術的なバックグラウンドを深く理解した上でスカウトを送れます。
- 専門性重視の採用に:情報系、化学、機械、生物など、多様な分野の学生が登録しており、専門性の高いポジションでの採用に強みを発揮します。
- 掲載料:非公開
- 初期費用:非公開
- 成功報酬:非公開(問い合わせが必要)
新卒紹介(エージェント)系サービス2選
新卒紹介サービスは、専門のエージェントが企業に代わって、採用要件に合致する学生を紹介してくれます。
1. レバテック
- IT・Web業界に特化:ITエンジニアやWebクリエイターの転職支援で培ったノウハウを活かし、新卒エンジニア採用をサポートします。
- 専門性の高いカウンセリング:エージェントが学生一人ひとりのスキルや志向性を深く理解した上で、企業に紹介します。
- 幅広い採用ニーズに対応:ITコンサルタント、Webエンジニア、インフラエンジニアなど、多様な職種の採用を支援します。
- 掲載料:無料
- 成功報酬:理論年収の30%前後(紹介会社による)
2. サポーターズ
- エンジニア学生に特化:国内最大級のエンジニア学生データベースを持つ、新卒エンジニア採用に特化したサービスです。
- イベントと連動した採用支援:就活生向けの技術勉強会やイベントを多数開催しており、企業は学生と直接交流する機会を得られます。
- 企業ごとの採用課題に合わせた提案:ダイレクトリクルーティングやエージェントサービス、イベントなど、企業の課題に合わせて最適な手法を提案します。
- 掲載料:非公開
- 成功報酬:非公開
新卒エンジニア採用を成功させた【企業の事例3選】
- 株式会社マネーフォワード
- ディップ株式会社
- Sansan株式会社
新卒エンジニア採用を成功させるためのポイントや手法は、企業によって様々です。ここでは、実際に新卒エンジニア採用を成功させた企業の事例を3つご紹介します。
株式会社マネーフォワード
金融サービスを提供する株式会社マネーフォワードは、以前から新卒エンジニアの採用に力を入れてきました。彼らが採用成功の鍵としたのは、「学生が自社の技術に興味を持ち、成長できる環境を具体的に示すこと」です。
技術ブログ「Money Forward Engineers’ Blog」を積極的に運用し、社内の技術的な取り組みや、エンジニアのキャリアパスについて詳細に発信しました。また、学生向けの勉強会やハッカソンといったイベントを定期的に開催し、現場のエンジニアが直接学生と交流する機会を創出しました。
これにより、学生は入社後の働き方を具体的にイメージでき、高いエンゲージメントに繋がりました。結果として、学生からの応募が増加し、求める人材を安定的に確保できるようになりました。
ディップ株式会社
「バイトル」「はたらこねっと」などを運営するディップ株式会社は、IT事業の拡大に伴い、新卒エンジニアの採用を強化しました。彼らが重視したのは、「現場のエンジニアを巻き込んだ採用活動」です。
新卒採用担当者だけでなく、現場のエンジニアがカジュアル面談や選考に積極的に参加する体制を構築しました。これにより、学生は技術的な質問を直接エンジニアに投げかけることができ、企業の技術力や開発体制を深く理解できました。
また、選考フローに「実務に近い課題」を取り入れた技術テストを導入し、学生のスキルを多角的に評価しました。この取り組みは、学生の納得感を高めるだけでなく、入社後のミスマッチ防止にも大きく貢献しました。
Sansan株式会社
Sansan株式会社は、名刺管理サービス「Sansan」などを提供する企業です。同社が新卒エンジニア採用で成功したのは、「採用ブランドの構築と広報戦略」です。
「エンジニア採用に強い会社」というイメージを学生に定着させるため、テックカンファレンスへの登壇、技術コミュニティへの積極的な参加、そしてオウンドメディア「Sansan Builders Blog」を通じた技術情報の発信に注力しました。
これにより、Sansanがどのような技術的課題に取り組んでいるか、どのような技術スタックを持っているかを広く認知させました。さらに、新卒エンジニア向けのインターンシップを複数開催し、優秀な学生との早期接点を持つことで、内定承諾率の向上に繋げました。
新卒エンジニア採用についてよくある質問(FAQ)
新卒エンジニア採用について、よくある質問をまとめました。
どのようなスキルを持つ学生を採用すべき?
特定のプログラミング言語スキルよりも、自社プロダクトや技術への興味・学習意欲を重視しましょう。また、論理的思考力や課題解決能力も、入社後の成長に不可欠な資質です。
採用活動で一番大切なポイントは何?
学生が企業を「選ぶ」時代なので、企業の技術的魅力や成長環境を具体的にアピールすることが重要です。選考プロセスも学生にとって良い体験になるよう、迅速で丁寧な対応を心がけましょう。
新卒採用と中途採用のどちらに注力すべき?
企業の状況によりますが、将来のコア人材を育成し、長期的な組織力強化を目指すなら新卒採用が効果的です。一方、特定分野の専門性を高めたい場合は、即戦力の中途採用が適しています。
内定を出しても辞退されるのはなぜ?
選考期間が長すぎたり、連絡が遅かったりすると、学生は不安を感じてしまいます。また、技術面接で現場のエンジニアが対応しない場合、会社の技術力への懸念から辞退に繋がることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事では、新卒エンジニア採用の重要性から、成功に導くためのポイント、そして具体的な採用手法や成功事例について解説しました。
IT人材が不足する現代において、新卒エンジニアは企業の将来を担う重要な存在です。彼らを採用し、育成することは、企業の技術力向上や組織の活性化に大きく貢献します。
本記事でご紹介した「採用ターゲットの明確化」「カジュアル面談の導入」「自社の技術的魅力の発信」といったポイントを参考に、自社に合った採用戦略を立て、一つずつ実行してみてください。