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2024-07-03

採用業務をRPAで効率化!導入手順や活用事例、注意点を紹介

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

近年では、生産性向上のために業務自動化ツール「RPA(Robotic Process Automation)」を導入する企業が増加傾向にあります。RPAはリソース不足に陥りがちな採用業務においても有効なソリューションになります。

しかしながら

・RPAとはなにか
・導入手順がわからない
・採用業務に具体的にどのように生かせるのか?

など、疑問を抱えている採用担当者様はいらっしゃるかと思います。そこで、本記事では、RPAのメリットや導入手順、採用業務での活用事例などについて詳しくご紹介します。

RPAとは?

RPAに関する基本的な知識について、RPAとは何か?という論点で解説していきます。具体的には以下3点について深堀していきます。

・RPAの定義
・RPAの特徴
・RPAのスコープ

RPAの定義

RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)」の略で、人間が行う定型作業をロボットによって自動化する技術のことです。この技術を活用することで、人が手動で行っている操作を登録し、複数のシステムやアプリケーションを自動的に操作・実行することが可能となります。

 

RPAの導入により、企業内の事務作業や定型業務が効率化され、業務の品質向上と作業時間の大幅な短縮が実現できます。近年、RPAの導入数は急速に増加しており、その背景には少子高齢化による労働力不足や働き方改革の推進などがあります。このような状況下で、企業は業務効率化や改善を強く求められています。

RPAの特徴

RPAの大きな特徴は、システム構築が不要で、プログラミングの知識がなくても簡単に導入・運用ができる点です。ユーザーはチャートやステップを用いて、直感的にロボットを作成・修正することができます。これにより、業務プロセスの変更や改善にも柔軟に対応することができます。

 

さらに、RPAは24時間365日稼働可能で、人間のように休憩を必要としません。そのため、自動化したい業務をRPAに記憶させることで、夜間や休日にも業務を実行させることができます。このような特性から、RPAは既存のITシステムと比較して、より効率的かつ柔軟なソリューションとして注目されています。

RPAのスコープ

RPAはパソコン上で行われる定型業務を得意としています。特に以下のような業務において、その効果を発揮します。

・定型化された業務
・パソコンのみで完結する業務

定型化された業務

RPAは設定されたプロセスをそのまま実行するため、繰り返し同じ手順を必要とする単純作業に適しています。例えば、採用業務において応募者に対する一斉メールの配信やデータ入力などが挙げられます。これらの作業は、手順が明確であるため、自動化することで大幅な効率化が図れます。

パソコンのみで完結する業務

RPAはパソコン上で動作するソフトウェアとしてインストールされ、一連の作業工程を記憶します。例えば、採用業務において複数のアプリケーションを使用しながら応募者のデータを統合・整理する作業などが該当します。これらの業務は全てパソコン上で完結するため、RPAによって効率的に処理することが可能です。

 

パソコン上での定型的かつ繰り返しの作業は、RPAの導入によって著しい効率化と精度向上が期待できます。企業が抱える様々な業務に対して、RPAは強力なソリューションとなるでしょう。

採用においてRPAを導入する4つのメリット

採用においてRPAを導入することによりどのような便益があるのでしょうか?具体的には4つメリットがあります。

・定型業務の削減
・人件費の削減
・ヒューマンエラーの削減
・データ分析とレポート作成の効率化

定型業務の削減

1点目は定型業務の削減です。採用業務には、定型的な作業が非常に多く存在します。例えば、以下のような作業があります

・面接の合否結果を確認し、候補者へ結果をメールで通知
・書類選考の結果を面接官に依頼
・説明会や求人イベントへの申し込み者に対して詳細な案内送付
・応募者の情報を社内システムに入力
・面接スケジュールの調整と連絡

これらの作業は手順が決まっており、繰り返し行われるため、RPAを導入することで自動化が可能です。RPAは、決まった手順を正確に実行できるため、これらの定型業務を効率的に処理します。これにより、担当者はより付加価値の高い業務に集中することができ、全体の生産性が向上します。

人件費の削減

2点目は人件費の削減です。RPAを導入することで、業務の効率化が図られるため、人件費の削減が期待できます。人間を雇用する場合、給与だけでなく、採用や教育にかかるコストも発生します。具体的には、新入社員のトレーニングやスキルアップのための研修費用、管理監督のための費用などが挙げられます。

 

RPAは一度導入すれば、24時間365日休むことなく稼働し続けます。これにより、夜間や休日に行う作業も自動化できるため、追加の人件費が発生しません。また、RPAはミスをしないため、修正作業や再確認にかかる時間とコストも削減できます。結果として、全体の運用コストを大幅に抑えることができます。

ヒューマンエラーの削減

3点目はヒューマンエラーの削減です。採用業務におけるヒューマンエラーは、業務の進行を妨げる要因となります。以下のようなエラーが発生しやすいです。

・応募者へのリマインドメールの送信忘れ
・応募者情報の入力ミス
・面接スケジュールのダブルブッキング
・応募者データの更新漏れ
・関係者間の情報共有ミス

これらのエラーは、業務の進行を遅らせるだけでなく、企業の信頼性にも影響を与えます。RPAを導入することで、定められたルールに従って作業が進行するため、これらのエラーが発生するリスクが大幅に減少します。エラーがなくなることで、再作業や修正作業が不要となり、結果として業務の品質が向上します。さらに、応募者に対する対応が迅速かつ正確になるため、企業のイメージアップにもつながります。

データ分析とレポート作成の効率化

4点目はデータ分析とレポート作成の効率化です。採用業務においては、応募者データや面接結果などの情報を収集・分析し、レポートとしてまとめる作業が必要です。これらのデータ分析やレポート作成は、手作業で行うと時間と労力がかかるだけでなく、ミスが発生するリスクもあります。

 

RPAを活用することで、データ収集から分析、レポート作成までのプロセスを自動化できます。例えば、応募者の進捗状況や面接結果をリアルタイムで集計し、定期的にレポートを生成することが可能です。これにより、データに基づいた意思決定が迅速かつ正確に行えるようになります。また、手動で行う場合に比べて、データの整合性が保たれるため、信頼性の高い情報を提供することができます

 

採用業務にRPAを導入することで、定型業務の効率化、人件費などのコスト削減、ヒューマンエラーの防止、データ分析とレポート作成の迅速化という4つの大きなメリットが得られます。これにより、企業全体の業務効率が向上し、労働力不足や業務改善の課題に対する効果的な解決策となるでしょう。RPAの活用を検討することで、今後の業務改革に向けた一歩を踏み出すことができます。

RPA導入の手順と注意点

企業の規模や業務内容によってRPA(Robotic Process Automation)の導入方法は異なりますが、ここではRPAを導入するための一般的な流れと重要なポイントについて詳しくご紹介します。

・現行の業務プロセスを整理
・既存業務システムの見直し
・RPA化

現行の業務プロセスを整理

まず、現在の業務プロセスを詳細に可視化し、自動化できる部分を特定することから始めます。具体的には、以下のステップを踏みます

業務フローの記録

現在行われているすべての業務プロセスを詳細に記録します。これには各ステップの具体的な手順、使用するツールやシステム、担当者などを含みます。

例として、中途採用業務を見直す場合、そのフローを細かく書き出し、どの部分が自動化できるかを見極めます。

自動化可能な業務の特定

記録した業務フローの中で、手作業が多く、標準化された手順を持つ作業を探します。これらの作業はRPAによる自動化の対象となります。

具体的な例として、メールの自動送信、データの入力・集計、スケジュール調整などがあります。

ToBeフローの描写

自動化後の業務フロー(ToBeフロー)を描写し、RPA導入によってどのように業務が変わるのかを視覚化します。これにより、RPA導入の効果を具体的にイメージすることができます。

既存業務システムの見直し

RPAを導入する前に、現在の業務フローの前提となっている既存業務システムを見直し、改善の余地がないか検討します。これは以下の理由から重要です。

メンテナンスと管理の負担軽減

RPAの運用にはメンテナンスや管理のための工数が必要です。既存システムを見直すことで、不要な手順を削減し、RPA導入後の管理負担を軽減できます。

業務フローの最適化

業務フローを「その業務は必要か」「その目的は何か」「他の業務と重複していないか」「そのやり方しかできないか」「順番を入れ替えられないか」といった観点から見直し、最適化します。

これにより、業務プロセス全体の効率化が図れ、RPAの効果を最大化することができます。

RPA化

RPAで自動化する業務を選定した後は、具体的なフローを詳細に書き出し、RPA化を進めます。

詳細手順の作成

選定した業務の詳細な手順をプロセスマップとして作成します。プロセスマップは、業務プロセスが一目で分かるように、フローチャート形式で描くと良いでしょう。

各ステップをできる限り詳細に書き出すことで、RPA導入時の設定がスムーズになります。

RPAツールの選定と設定

作成したプロセスマップを基に、適切なRPAツールを選定し、設定を行います。ツールの選定には、導入の目的や業務の特性に合わせて慎重に行います。

RPAツールに業務手順を記憶させ、実際に業務を自動化します。この際、テスト運用を行い、不具合や問題点を洗い出して改善します。

トレーニングとサポート

RPA導入後、関係者に対するトレーニングを実施します。RPAの操作方法や管理方法についてしっかりと教育することで、スムーズな運用が可能になります。

また、導入後のサポート体制を整え、運用中のトラブルや改善要望に迅速に対応できるようにします。

 

RPA導入は、業務プロセスの可視化、既存システムの見直し、詳細な手順の作成とRPAツールの設定というステップを踏むことで、効果的に進めることができます。これにより、企業は業務の効率化やコスト削減、ヒューマンエラーの防止を実現し、全体の生産性を向上させることができます。RPA導入の成功には、各ステップを丁寧に進めることが重要です。

採用におけるRPA活用事例

人事業務は定型業務が多いと言われます。特に採用業務においては、多岐にわたる定型作業が存在し、これらを効率化することが求められます。RPA(Robotic Process Automation)は、このような業務の自動化に非常に有効です。ここでは、RPAを具体的にどのような採用業務に活用できるかを紹介します。

一斉メール配信

採用活動においては、イベントの告知、スカウト・オファーメールの送信、面接・面談のリマインドメールなど、様々なメールを大量に送信する必要があります。これらのメールの多くは定型文であり、送信先も決まっていることがほとんどです。RPAを導入することで、以下のようなメリットが得られます

業務負担の軽減

一度設定したメール配信ルールに従って、自動的に大量のメールを送信できます。これにより、担当者は他の重要な業務に集中することができます。

人的ミスの削減

連絡の抜け漏れや、メールの送信先を間違えるといったミスを防ぐことができます。RPAは設定通りに正確に動作するため、人的エラーが発生するリスクが低減します。

タイムリーな対応

応募者への迅速な対応が可能になります。例えば、応募受付の自動返信メールや面接日程のリマインドメールをタイムリーに送信することで、応募者への対応品質が向上します。

エントリー内容の確認

採用活動では、膨大な数のエントリーシートを確認する作業が発生します。RPAを活用することで、以下の作業を効率化できます

エントリーシートの内容確認

応募者が提出したエントリーシートの内容を自動的に読み取り、記入漏れや不備があるものを自動で仕分けることができます。これにより、担当者は不備のあるエントリーシートだけを確認すれば良くなり、作業負担が大幅に軽減されます。

データの自動照会

応募者の資格や経験を確認するために、複数のデータベースを照会する必要がある場合、RPAが自動的にデータを照会し、必要な情報を収集することができます。

自動フィルタリング

応募者の情報を特定の基準でフィルタリングし、条件に合った応募者だけを抽出することができます。これにより、採用担当者は効率的に適切な候補者を選び出すことができます。

人事業務

採用以外の人事業務にも、RPAは幅広く活用できます。例えば、以下のような作業を自動化することができます。

勤怠データの入力

社員の勤怠データを複数のシステムに入力する作業を自動化できます。これにより、毎日の終業時に同じデータを複数のシステムに手動で入力する手間が省けます。

データの統合と集計

社員の人事データや業績データを複数のシステムから収集し、統合して集計する作業を自動化できます。これにより、定期的なレポート作成やデータ分析が効率化されます。

データベースの更新

社員情報の変更や更新が必要な場合、RPAを使って自動的にデータベースを更新することができます。これにより、情報の最新性と正確性が保たれます。

 

RPAは、採用業務における一斉メールの配信、エントリー内容の確認、人事データの入力や集計など、定型的かつ繰り返しの多い作業を効率化するための強力なツールです。これにより、担当者はより付加価値の高い業務に集中できるようになり、全体の業務効率が向上します。RPAの導入は、人的ミスの防止、迅速な対応、データの正確性といった多くのメリットをもたらし、企業の競争力を高めることに貢献します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、

・RPAとはなにか
・導入手順がわからない
・採用業務に具体的にどのように生かせるのか?
など、疑問を抱えている採用担当者様に向けて、RPAのメリットや導入手順、採用業務での活用事例などについて詳しくご紹介します。

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介
この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

2016年4月、(株)uloqoを設立。
代表取締役として各領域を管掌。現在も大規模案件のディレクターとして、採用・エンジニア採用・人事評価制度策定支援等に従事。
累計300社以上の支援実績を誇る。大手新聞社やテスト支援会社、フリマアプリ企業をはじめとしたエンタープライズ企業に対する支援実績が中心。採用企画・スカウト・採用広報・組織開発全般・デジタル人材全般に強みを持つ。

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