採用代行(RPO)とは、企業が社内で行っている採用業務を外部の専門家に委託するサービスです。採用代行を利用することで、効率的に採用プロセスを進め、優秀な人材を獲得するための支援を受けることができます。
本記事では、採用業務に課題を感じている企業担当者様向けに
・採用代行を利用するメリット
・採用代行を利用するデメリット
・他の採用支援サービスとの違い
・採用代行の導入事例
を分かりやすく解説します。
採用代行はRPO(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれ、会社のニーズに応じて、採用業務の代行/支援サービスを行う人材サービスを指します。
採用手法が多様化する中、採用活動を効果的に行うには多くの人手・スキル・労力が必要になるため、採用代行を利用することで採用業務の質を格段に上げることができます。
代行業者毎にサービス内容の特色があり、オペレーティブな採用業務代行に特化したBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)ソリューションや、エンジニア採用代行に特化したソリューション、採用戦略設計や課題改善提案などコンサルティングに特化したソリューションまで、様々なサービスがあります。
採用代行を活用するメリットについて以下の4点が挙げられます。
・採用のプロによる採用戦略の適正化ができる
・工数の削減が可能である
・採用担当者が不在でも採用が可能である
・専門性の高い採用プロセスが学べる
それぞれについて詳しく解説します。
採用で最もネックになる部分に、コストの適正化と適切な採用戦略による母集団の形成が挙げられます。自社のみで問題を解決することは困難ですが、各種企業の採用活動の経験を持つ採用代行サービスの活用で
・採用戦略などの採用の根幹に関わるノウハウやスキルを活用したコンサルティング
・求人媒体・人材紹介会社等のパフォーマンスチェック
などの、自社に最適なプランニングをおこなってくれます。
採用戦略が最適化されており、母集団形成に問題はないが、管理に必要な工数が不足している場合には、採用代行サービスを活用することが非常に有効的です。自社のコア業務にリソースを集中させ、本来注力するべき重要な業務を行うことができます。
ノンコア業務に関しては自社への理解が必要ではないため、採用代行を利用するコストは新たな採用担当者の雇用よりも少ないコストで済む場合がほとんどです。ノンコア業務とは、コア業務を支援する業務で、業務単体では利益を生まないような高度な判断は必要ない業務のことです。
起業したてのベンチャーや専任の採用担当者を設置していない中小企業なども多いでしょう。そのような企業でも採用代行サービスを活用することで高いレベルで採用活動を行うことが可能です。
長期的な視点では、採用担当者が不在なことや採用に関するノウハウが蓄積しないことはデメリットですが、本業が成長中で人手が足りない等の状況を打破するには非常に利用価値が高いです。
採用代行業者は、各種企業の採用活動の経験を持つ採用のプロフェッショナルです。
そのため、効率的な採用プロセスや採用業務のノウハウなど、他の企業で蓄積された実績に基づく知識が得られます。
例えば効率的な業務フローや、求職者を惹きつけやすい求人の原稿やメール文なども学べます。採用活動の方法が分からなかったり、行き詰まっていると感じた場合は、採用代行(RPO)を参考として利用することも選択肢の一つです。
採用代行を利用するデメリットは4点が挙げられます。
・サービスの費用対効果を評価しづらい
・社内にノウハウが蓄積されにくい
・コミュニケーション不足によるミスマッチが起こりやすい
・認識のズレが起こりやすい
それぞれについて詳しく解説します。
採用代行の料金体系は違いが少ないです。しかし、業務範囲は採用代行サービス提供会社により様々であり、見積金額や請求金額を一見しただけでは比較が困難です。
加えて、利用開始後の問題として、採用計画の一部が未達成である場合や、契約の前半で目標人数を確保した場合など、採用代行会社によって適切な運用が行われたかの評価が難しいです。
このため、一定期間経過ごとにKPI等を確認する必要があります。目標に到達していない場合は、採用代行を利用する必要性または他社の利用を検討しましょう。
業務委託の場合、採用活動に関連するノウハウが自社に蓄積されづらいです。採用担当者のスキルアップ機会が減るとも考えられ、育成が進まない可能性があります。
ここでは、支援期間中に支援内容などのノウハウをドキュメントにまとめるなど、積極的に採用ノウハウについて獲得する姿勢が重要になります。
特に書類選考や面接など、選考で重要な役割を果たす業務を委託する場合は、採用基準の共有や詳細なコミュニケーションを行い、お互いの認識を一致させることが不可欠です。
また、情報タイムラグや共有漏れが原因で認識のズレが起きる可能性もあります。どれくらいの頻度でどんな情報を連携させるかのフローを確立しておくことを推奨します。
業務範囲によっては、応募者や内定者とのやり取りを採用代行(RPO)事業者が行うことになります。そのため、関係性の構築だけではなく、応募者の生の声を聞く機会が減るため、求職市況の状況に気づきにくくなる可能性もでてきます。
採用代行(RPO)事業者と定期的に連携し応募者の動向を確認することや、自社の採用担当者が内定通知の電話などをすることで、直接コミュニケーションをとる機会を設けましょう。
他の3種類の採用支援サービスとの違いを解説します。
・人材紹介との違い
・採用支援ツールとの違い
・スカウト代行との違い
・サービス内容・費用が定型化している
・支援はその人材紹介サイトを経由した人材にのみ行われる
人材紹介サービスでは、人材の母集団形成から入社までの支援を得ることができます。
サービスには、候補者の人選・応募意志の確認・企業への紹介(推薦)・合否連絡や入社までのフォローなどの応募者対応の代行が含まれますが、あくまで、その人材紹介サイトを経由した人材に対してのみ、業務を依頼できます。(自社に直接応募した応募者への対応は依頼できません。
・ツールを活用するノウハウが必要
・部分的な活用が出来、コストを抑えられる
採用ツールとは採用のオペレーション業務を効率化し、労力を削減できるツールのことです。具体的には、オンライン会社説明会、動画、採用サイト、求人情報サイト、求人検索エンジン、SNS、採用管理システムなどがあります。
利用金額は自社の状況に応じて柔軟に変更できるので、コストを抑えやすいのがメリットです。
一方で活用には、ある程度ノウハウが必要になります。自社内に採用業務に詳しい方がいる場合におすすめです。
・スカウトの支援に特化している
スカウト代行とはその名の通り、採用の際に用いられるスカウトを代行するサービスです。人材不足の日本においては売り手市場が続いているため、企業から行動する採用活動が一般的になってきました。そこで、スカウト機能を用いた採用方法は現在非常に注目されています。
具体的な業務としてはスカウトメール文面の作成と配信、ターゲット選定などがあります。
では実際に採用代行の導入事例を3つ紹介します。
・BPO業界最大手企業
・ITスタートアップ企業
・ITコンサル業界大手企業
年間1000人以上の採用枠を抱え、人事組織だけでも40名以上の規模の企業における事例です。
創業事業であるBPO事業の変革(事業のDX化)に伴い、DX人材の採用が必要になり、社内に必要なノウハウがないことから当社を導入しました。現場とのコミュニケーション・DX人材の要件定義・採用手法の選定・採用広報戦略の設計・人材紹介会社のマネジメント・現場の担当人事への教育カリキュラムの提供を通し、DX人材の採用(30名以上)および、自社人事組織の知見の底上げを実現しました。
今期、更なるDX人材の採用計画を発足することに成功しています。
累計20名規模のWebサービス展開のスタートアップ企業におけるエンジニア採用の立ち上げ支援事例です。
エンジニア採用におけるノウハウがなく、また人事担当者が労務や制度設計も兼務しており工数が不足していたケースにおいて、当社が戦略立案から現場とのコミュニケーション・人材紹介会社の開拓・スカウト実行・日程調整までを支援しました。エンジニア採用における基礎的な知見を社内に蓄積しながら、年間採用目標の12名を無事達成しています。
「大阪×IT開発におけるプロジェクトマネージャーをスカウト経由で採用したいが、スカウトノウハウがない」といったニーズに対し、当社が媒体選定・スカウト配信までをご支援した事例です。元々転職媒体内にもスキル要件を満たす候補者が少なかったことから、行動量よりも返信獲得率を重視した戦略で、元Sier出身者による、フルカスタマイズのスカウト文章を活用し、集客しました。結果、3カ月で成果を出すことに成功しています。
おすすめ採用代行サービス5選を紹介します。
引用元:https://digireka-hr.jp/enjinia_saiyo_lp/
引用元:https://hr-compass.jp/lp/lp04/
引用元:https://www.triumph98.com/
引用元:https://ulforce-one.co.jp/
いかがでしたでしょうか。本記事では採用代行のメリットを中心に
・採用代行のデメリット
・他の採用支援サービスとの違い
・採用代行の導入事例
・おすすめ採用代行サービス
を紹介しました。ぜひ本記事を参考に採用代行サービスの利用を検討してみてください。