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2024-06-23

採用代行と人材紹介7つの違い|料金体系や向いている企業を解説

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

採用活動を成功に導くためのサービスとして、採用代行と人材紹介というサービスがあり、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

 

しかしながら、

  • そもそもサービスの内容の違いがわからない
  • 料金体系の違いがわからない
  • それぞれのメリット・デメリットがわからない
  • 自社はどちらを活用すればいいのかわからない

という方は多いのではないでしょうか。

 

そこで、本記事では2つのサービスにおけるサービス内容や料金体系、メリット/デメリット、導入に向いている企業の特徴などについて詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

 

採用代行とは何か?

採用代行とは採用活動を効率化するために採用業務全般を外部の専門企業に委託するサービスのことです。別称として「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」とも呼ばれています。

 

さらに簡潔に言えば、「応募者の選考、面接、内定通知など、採用活動のすべてを専門家に任せられる便利なサービス」と言いかえられます。

 

なお、採用代行は業務を代行するものであり、求職者への募集はクライアント企業(委託側)の名義で行われます。

人材紹介とは何か?

人材紹介は、労働者を求めている企業が人材紹介会社に依頼し、求人条件に合った人材を紹介してもらうというサービスです。正式には、厚生労働大臣から許可を受けた「有料職業紹介所」として運営され、一般的には人材紹介会社は人材エージェントとも呼ばれています。

 

このサービスは、企業にとっての採用(すなわち入社)を最終目的とし、サービス提供側が求職者を集め、クライアント企業に適した人材を紹介するのです。

 

人材紹介は、採用代行とは異なり、サービス提供者の名前で求職者を集める点が特徴的といえます。

サービス内容における違い

採用代行と人材紹介のサービス内容における違いについて解説します。

サービス内容の違い

採用代行のサービス内容は?

採用代行とは、採用プロセス全体を外部に委託し、ノウハウやリソースを提供するサービスです。依頼可能な業務内容は次の通りになります。

 

  • 採用計画の策定
  • 母集団形成
  • 応募者管理
  • 書類選考
  • スカウトメール作成・送信
  • 選考日程の調整
  • 説明会の実施
  • 面接代行
  • 内定後のフォロー

 

採用代行は、企業の希望や予算に応じて提供されるサービス内容が変わります。また、代行会社ごとに特色があり、自社の課題や特性、採用したい人材に合わせて選ぶ必要があります。具体的には以下のようなサービス例があります。

 

  • オペレーティブな採用業務(ノンコア業務)の運用に特化
  • 採用戦略の設計や問題解決の提案などコンサルティングに特化
  • 特定の職種に特化したサービス
  • 企業の規模に応じたサービス

 

以上のことから、採用代行のサービスでは、採用における全体のプロセスの代行を行い、ノウハウ・リソースを提供するということがわかったかと思います。

人材紹介のサービス内容は?

一方、人材紹介のサービス内容はどうでしょうか?人材紹介は、専門知識をもった担当者が企業の希望するスキルや経歴を持つ人材を見つけて紹介することに特化しています。人材紹介会社が行う業務は以下の通りです。

 

  • 募集要件に合致する人材の選定および推薦
  • 面接日程の調整
  • 応募者への合否連絡
  • 給与などの条件交渉

 

人材紹介業者にも特徴があり、企業は採用したい人材に合わせてサービスを選ぶ必要があります。また、人材紹介は採用代行とは異なり、依頼企業へ直接応募した候補者や他の人材紹介会社経由の候補者の対応業務は行いません。

メリットにおける違い

採用代行と人材紹介を比較し、それぞれのメリットについて解説します。

メリットにおける違い

採用代行を利用するメリットは?

採用代行には以下2つのメリットがあります。

 

  • 採用戦略を最適化できる
  • 工数削減ができる

採用戦略を最適化できる

採用代行会社を利用すると、採用の根幹に関わるノウハウやスキルを活用したコンサルティングを受けることが可能です。例えば、求人媒体や人材紹介会社のパフォーマンスを評価し、クライアントごとに最適化した提案を行うことができます。

 

これによって、効果的な採用戦略立案や改善が可能となるのです。また、採用代行会社は最新の採用トレンドや市場動向を把握しているため、企業の採用活動を最適化するための具体的かつ専門的なアドバイスを提供してくれます。

工数削減ができる

採用代行サービスは、自社の課題や特徴に合わせてカスタマイズを行うことができます。たとえば以下のノンコア業務のみを委託することができます。

 

  • 応募者のスクリーニング
  • 面接の調整
  • 書類選考の代行

 

これにより、採用担当者は戦略的な業務や採用計画の立案に集中することができ、全体の採用効率を向上させることが可能となります。また、繁忙期など人手が不足する時期にも柔軟に対応できるため、安定した採用活動を継続することも可能となります。

人材紹介を利用するメリットは?

人材紹介のメリットは以下2つです。

 

  • 初期費用がないため、コストの無駄を少なくできる
  • スクリーニングや母集団形成の工数削減ができる

初期費用がないため、コストの無駄を少なくできる

人材紹介の料金体系は成功報酬型が一般的となります。これは採用に成功した場合にのみ費用が発生するため、初期費用や採用に至らなかった場合の無駄なコストが発生しないという利点になります。

 

例えば、採用した人材の想定年収の30%〜40%が手数料として設定されることが多く、この手数料は採用成功時にのみ支払いが発生します。そのため、採用活動における費用の無駄を最小限に抑えつつ、予算管理がしやすくなります。

スクリーニングや母集団形成の工数削減ができる

人材紹介会社は、企業の応募要件に合った人材を迅速にスクリーニングし、最適な候補者を紹介します。例えば、特定のスキルを持つエンジニアやクリエイターなど、採用難易度が比較的高いポジションにおいても、人材紹介会社を活用することで、効率的に母集団形成が可能となります。

 

また、選考の日程調整や応募者対応などの手間も人材紹介会社が代行するため、企業の負担も軽減されます。

デメリットにおける違い

採用代行と人材紹介それぞれのデメリットについて解説していきます。

デメリットにおける違い

採用代行を利用するデメリットは?

採用代行のデメリットは以下2つになります。

 

  • 採用ノウハウ蓄積が難しい
  • 費用対効果比較が難しい

採用ノウハウ蓄積が難しい

採用代行を利用するケースだと、多くの業務を外部に委託するため、実際の業務の中身がブラックボックス化しやすく、自社に採用ノウハウやスキルが蓄積されにくいというデメリットがあります。

 

例えば、新たな採用代行サービスの利用が必要になったケースを想定すると、その間の採用活動停滞の恐れがあります。そのため、支援期間中にベンダーからの情報共有を積極的に求め、採用ノウハウを文書化するなどの工夫が必要となります。

費用対効果比較が難しい

採用代行の費用は、業務範囲や採用規模、タイムスパン、品質などによって異なるため、一目見ただけでは他社と比較しにくいという点がデメリットとなります。また、実際に獲得できた人材の量や質を直接評価するのが難しく、費用対効果を測るのも困難となります。

 

例えば、契約の前半で目標人数を確保するケースや、計画の一部が未達成のケースでも、適切な運用が行われたか?評価することは難しいです。

人材紹介を利用するデメリットは?

人材紹介には以下2つのデメリットがあります。

 

  • 条件によってはコストが肥大化する
  • 人材紹介会社の管理工数が煩雑になるケースがある

条件によってはコストが肥大化する

人材紹介では成果報酬型が一般的であり、初期費用や運用コストは発生しません。しかし、採用達成一人あたりの人材紹介手数料が高く設定されている点が特徴です。

 

例えば、管理職や専門職、エンジニアなど、採用における競争が激しい職種においては、想定年収が高くなるため、手数料の割合も高くなる傾向にあります。その結果、採用人数が多い場合には、求人媒体の利用と比較してコストが高くなる可能性があるといえます。

人材紹介会社の管理工数が煩雑になるケースがある

複数の人材紹介会社に依頼する場合、求人の要件の打ち合わせや選考の進捗状況管理、内定までの対応などで工数が肥大化し、煩雑化するリスクがあるというデメリットがあります。

 

例えば、選考進捗を追跡して、各人材紹介会社とのコミュニケーションを円滑に行うためには、管理工数が増えることが避けられないといえるでしょう。そのため、採用代行業者が人材紹介会社との窓口業務を担うサービスを利用することが有効といえます。

料金体系における違い

採用代行と人材紹介を利用する際の料金体系について、必要費用なども交えて解説していきます。

料金体系の違い

採用代行の料金体系は?

採用代行の料金体系は一般的に以下2種類です。

 

  • 月額制
  • 従量課金制

 

採用代行は、一定期間での契約(1ヶ月から3ヶ月単位など)が必要となります。また、業務委託の範囲や規模に応じて必要なサービスと工数が変動するため、料金も変わることとなります。

 

例えば、弊社の最もシンプルなプランは次の通りとなります。

 

  • 契約期間:最短2ヶ月
  • 初期費用:0円
  • 月額費用:30万円
  • 総額:60万円

人材紹介の料金体系は?

人材紹介は一般的には成果報酬型となります。成果報酬型では、採用に至った場合にのみ報酬を支払う仕組みになります。そのため、初期費用やランニングコストは発生しない点が特徴です。

 

通常の中途採用では、採用した人材の想定年収の30%〜40%の手数料がかかります。専門職や管理職の場合は手数料の割合が増えることもありますが、新卒や未経験者の場合は手数料が下がるケースもあります。

 

例えば、採用者の想定年収が600万円で、手数料が30%の場合、一人辺りにかかる採用コストは以下の通りです。

 

  • 年収600万円 × 30% = 手数料180万円

導入フローにおける違い

採用代行と人材紹介の導入プロセスについて解説していきます。

導入フローにおける違い

採用代行を導入する流れは?

採用代行を導入するフローは以下5つのフローにわかれます。

 

  • 課題の洗い出しと委託範囲の検討
  • ベンダー選定と社内稟議
  • 委託範囲の確認や業務フローの作成
  • プロジェクト開始
  • フィードバック

 

採用の上流工程を委託する場合、工数が増加し費用が高額になりがちなため、社内稟議の通過に時間を要することがあります。そのため、導入まで数ヶ月の期間が必要です。ところが、面接代行やスクリーニングといった明確な業務であれば、早期にサービスを開始できるというケースもあります。ベンダー選定の際に、サービス開始までの期間を確認することが必須となるでしょう。

人材紹介を導入する流れは?

人材紹介を導入するフローは以下4つにわかれます。

 

  • 採用ターゲットの明確化
  • ターゲットに合ったベンダー選定
  • 求人依頼を出し、紹介可能か確認
  • 紹介会社の紹介を待つ

 

人材紹介は成果報酬型であるため、採用までベンダーへの支払いは発生しないというのが特徴です。ベンダーを選定した後はすぐに依頼を開始することができます。

サービス導入をするべき企業の違い

採用代行と人材紹介、それぞれのサービスを導入するのに適した企業の特徴について詳しく解説していきます。

導入すべき企業の特徴に違い

採用代行を導入するべき企業の特徴は?

採用代行を導入するのに適している企業の特徴は以下4つです。

 

  • 採用ノウハウや知見が不足している場合
  • 採用状況に応じて柔軟に業務を依頼したい場合
  • 採用の目標人数が多い場合
  • 未経験者の採用を行う場合

採用ノウハウや知見が不足している場合

採用に関するノウハウや専門知識が不足している企業に関しては、採用代行サービスを利用することによって、プロの知見を活用することができます。これによって、効果的な採用戦略を立てることが可能となるでしょう。

採用状況に応じて柔軟に業務を依頼したい場合

採用の状況に応じて業務内容を柔軟にカスタマイズできる採用代行は、プロジェクトの進捗によって採用ニーズが変動する企業にとっては非常に便利だといえます。必要に応じて部分的な業務の委託が可能になります。

採用の目標人数が多い場合

多くの人材を採用する必要がある大きな企業では、採用代行のスケールメリットが活かされるといえます。例えば、年間を通じて大量の新卒者や中途採用者を確保する必要がある場合においては、採用代行を利用することによって、効率的に採用活動を進めることが可能です。

未経験者の採用を行う場合

未経験者を多く採用する企業においては、採用代行を通じて幅広い求職者にリーチすることが可能になります。求人情報誌や求人サイトに広く情報を掲載して、多くの応募者を集めることにより、適切な人材を選びやすくなります。

 

採用代行は、特に採用人数が多い企業や、採用戦略の改善に取り組む企業にとって非常に有効な手段といえるでしょう。採用担当者が不在の場合においても、専門的なサポートを受けることによって、効率的な採用活動が期待できるといえます。

人材紹介を導入するべき企業の特徴は?

人材紹介サービスを導入するのに適している企業の特徴は以下4つです。

  • スペシャリストやマネジメント層を採用したい場合
  • 募集ポジションや求めるスキルが決まっている場合
  • 急な欠員が出て、すぐに採用しなければならない場合
  • 採用の目標人数が数名程度の場合

スペシャリストやマネジメント層を採用したい場合

高度な専門知識やスキルを持つスペシャリストやマネジメント層の採用が必要な場合においては、人材紹介サービスが非常に効果的といえます。経理やマーケター、エンジニア、デザイナーなど、専門職をターゲットにした採用活動が行いやすくなるのです。

募集ポジションや求めるスキルが決まっている場合

採用したいポジションやスキルが明確に決まっている企業においては、人材紹介サービスを利用することで、ターゲットに合った候補者を効率よく見つけることができるといえます。

急な欠員が出て、すぐに採用しなければならない場合

短期間で急な欠員を埋める必要がある場合においては、人材紹介サービスは迅速な対応ができるといえます。とりわけ、専門職や管理職など即戦力として活躍できる人材を紹介してもらうことで、業務に支障をきたすことなく、スムーズに人員補充が行えるといえます。

採用の目標人数が数名程度の場合

少数精鋭での採用を目指す企業においては、人材紹介サービスが効果的になります。とりわけ、厳選された質の高い人材を確保したい場合においては適しています。

 

人材紹介サービスは、とりわけ短期間で少人数を採用したい企業や、特定のスキルセットを持つ専門職の採用を行いたい企業にとっては非常に有用といえます。採用ターゲットが明確であれば、効率的に人材を見つけることが可能です。

運用時の注意点における違い

採用代行と人材紹介を利用する際の注意点について詳しく解説します。

導入時の注意点における違い

採用代行を利用する際の注意点は?

採用代行を利用する際の注意点は以下3つです。

 

  • ステークホルダーとの連携
  • 目標やKPIの設計
  • セキュリティ面の確認

ステークホルダーとの連携

採用代行を成功させるためには、人事担当者が代行会社の社員と企業内のステークホルダーを円滑につなぐことが重要になります。これによって、採用活動をスムーズに進めることができます。

目標やKPIの設計

企業側も積極的に採用目標やKPIを設定することで、代行会社に具体的な施策の背景を共有することができます。また、双方が同じ目標に向かって取り組むことができます。定期的に進捗を確認する会議を設けることも推奨されています。

セキュリティ面の確認

採用代行業務では、応募者の個人情報を取り扱うため、セキュリティ面で信頼できる代行会社を選ぶことが重要となります。個人情報の保護対策が十分であるか?も十分に確認しましょう。

人材紹介を利用する際の注意点

人材紹介を利用する際の注意点は以下4つです。

 

  • 人材紹介会社の選定
  • 求人の条件の見直し
  • 職数と採用枠数の設定
  • 面接リードタイムの短縮

人材紹介会社の選定

多くの人材紹介会社が存在するため、複数の会社に依頼することが必要になります。しかし、単に依頼するだけではなく、自社の求人をしっかりと紹介してもらうための工数が必要不可欠です。

求人の条件の見直し

求人の条件を適宜見直すことが重要といえます。例えば、年収を上げてレンジを狭くすることで、求職者の興味を引きやすくなるといえるでしょう。また、企業の魅力を強調することで、人材紹介会社が求職者に紹介しやすくなります。

職数と採用枠数の設定

求人の職数を増やすことによって、スキルが該当する求職者のターゲットが広がり、採用のチャンスが増えるといえます。さらに、採用枠数を増やすことで、人材紹介会社が同じ求人で多くの求職者を紹介できるため、成果報酬も増加し、紹介しやすくなるのです。

面接リードタイムの短縮

面接から内定までの期間を短くすることによって、多くの求職者を迅速に選考できるため、求人を紹介しやすくなります。迅速な対応が求められる場合には特に重要な要素といえます。

 

採用代行や人材紹介を効果的に活用するためには、それぞれのサービスの特性を理解して、適切な運用方法を選ぶことが重要になります。企業のニーズや状況に応じて、最適なサービスを選択し、効率的な採用活動を行うべきです。

 

まとめ

いかがでしょうか。

本記事では、

・そもそもサービスの内容の違いがわからない

・料金体系の違いがわからない

・それぞれのメリット・デメリットがわからない

・自社はどちらを活用すればいいのかわからない

という方に向けて

 

人材紹介と採用代行のサービス内容や料金体系、メリット/デメリット、導入に向いている企業の特徴などについて詳しく解説してきました。ぜひ参考にしてください。

 

(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介
この記事の監修者:(株)uloqo 代表取締役 関川 懸介

2016年4月、(株)uloqoを設立。
代表取締役として各領域を管掌。現在も大規模案件のディレクターとして、採用・エンジニア採用・人事評価制度策定支援等に従事。
累計300社以上の支援実績を誇る。大手新聞社やテスト支援会社、フリマアプリ企業をはじめとしたエンタープライズ企業に対する支援実績が中心。採用企画・スカウト・採用広報・組織開発全般・デジタル人材全般に強みを持つ。

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