エンジニア採用は、他職種とは異なる知識と戦略が求められる専門領域です。
特に非エンジニアの人事にとっては、技術用語や開発プロセスの理解が採用活動に大きく関わってきます。
本記事では、初級・中級・上級の3段階に分けて、採用担当者が実務に活かせるおすすめ書籍を厳選しました。目的別の比較表や選び方のコツも紹介します。
エンジニア採用の参考に、ぜひ最後までご覧ください!
採用市場が激化している今、エンジニア採用に関する知識を短期間で体系的に得るには「本」の活用が有効です。ここでは、採用担当者が書籍から得られる主なメリットを4つに整理しました。
それぞれについて詳しく説明します。
エンジニア採用の成功には、求人媒体やスカウトのテクニックだけでなく、職種特性や組織構造、評価基準やキャリア形成といった深い理解が不可欠であり、こうした情報は著者の経験や実務事例が体系的に整理された書籍から短期間で網羅的に学べるため、断片的なWeb記事よりも再現性の高い採用力を身につけやすくなります。
インターネット上の記事は速報性や事例紹介に優れる一方で情報が断片的になりやすく、技術者の思考法や採用心理学、キャリア形成論など背景や根拠まで掘り下げた体系的知識は得にくいのに対し、書籍は発行前に編集・校正・検証が行われ信頼性が高く、理論から実践まで一貫して学べるため面接や評価の精度向上にも直結します。
エンジニア採用市場が売り手優位となり、従来の「募集→面接→採用」という直線型の流れでは成果が出にくく、採用広報による候補者接点づくりや、面接での候補者体験設計、入社後のオンボーディング支援まで含めた一貫戦略が求められており、その背景や最新事例は最新刊の採用関連書籍から体系的に把握することが可能です。
採用関連書籍には、著者の経験をもとにした成功パターンや失敗事例、質問設計や求人票のテンプレート、評価基準の作成法、オファー承諾率を高めるクロージング術などが豊富に盛り込まれており、これらを現場で繰り返し使うことで実践力と再現性が高まり、属人的ではない採用スキルとして組織に定着させることができます。
エンジニア採用の経験がない、または浅い人事担当者向けに、採用の基礎知識や業界理解を深められる入門書を厳選しました。専門用語や開発プロセスの基礎から、求人票作成や面接の進め方まで、実務に直結する内容が中心です。
非エンジニアの人事担当者が、エンジニア採用の全体像や選考の要点を理解できる入門書。専門用語や開発フローを平易に解説し、実務で使える質問例や面接のコツも収録。初めてエンジニア採用に携わる方に最適です。
-出版社:技術評論社
-著者:池田 慶介
-発行年月:2021年5月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/429712148X)
新卒エンジニア採用の流れを、企画から内定後フォローまで網羅的にまとめた実務ガイド。スケジュール例や面接評価基準の作り方など、現場でそのまま使える具体的手順が特徴。採用初心者でも確実に進められます。
-出版社:翔泳社
-著者:佐藤 直樹
-発行年月:2019年8月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4798162812)
ITサービスの作り方だけでなく、それを支えるエンジニア職種やスキル体系も解説。採用活動に必要な職種理解が深まり、求人要件の精度向上に役立つ一冊。開発現場のリアルがイメージしやすくなります。 -出版社:日経BP
-著者:西村 直人
-発行年月:2020年3月 -Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4296106117)
人材ブランド力や知名度のない中小企業が、ITエンジニア採用で勝つための戦略を事例付きで解説。求人票の作り方、SNS活用、スカウトメール術など、限られた予算でも成果を出す方法がわかります。
-出版社:クロスメディア・パブリッシング
-著者:田中 慎也 -発行年月:2022年1月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4295406192)
採用から育成・定着まで、エンジニア組織づくりの全工程をカバー。採用面接の実例やオンボーディング施策、評価制度の作り方まで具体的に解説。長期的な戦力化を視野に入れた人事戦略が学べます。
-出版社:ソシム
-著者:高橋 雅人
-発行年月:2018年6月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4802611684)
採用実務の経験がある人事担当者や、組織設計・育成に踏み込んだ施策を考えたい方向けの書籍です。採用プロセス改善、エンジニア組織のマネジメント、心理的安全性など、定着率向上やパフォーマンス最大化に直結する知見が得られます。
「まずソフトウェアありき」の発想で事業や組織を設計する重要性を解説。エンジニア組織の価値やプロダクト開発の本質が理解でき、採用戦略にも応用可能。ビジネスと技術の橋渡し役を担う人事にも有益です。
-出版社:日経BP
-著者:及川 卓也
-発行年月:2019年8月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4296103282)
Googleの元エンジニアが語る、心理的安全性やチーム文化の築き方。採用後の定着や組織パフォーマンス向上に直結する知見が豊富。エンジニア組織のマネジメント視点を養いたい人事に必読の一冊。
-出版社:オライリー・ジャパン
-著者:Ben Collins-Sussman、Brian W. Fitzpatrick
-発行年月:2013年8月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4873116305)
エンジニアがマネージャーに転じる過程で直面する課題や役割を体系的に解説。人材の成長支援や評価設計を学べ、人事がキャリアパスを提案する際の参考になる。採用後のキャリア設計にも有効です。
-出版社:オライリー・ジャパン
-著者:Camille Fournier
-発行年月:2019年3月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4873118642)
心理的安全性、生産性、組織構造の関係性を、豊富な事例と理論で紐解く名著。採用後の組織設計や離職防止策を考える上で欠かせない視点を提供。組織づくりの基礎と応用を兼ね備えています。
-出版社:技術評論社
-著者:廣瀬 一浩
-発行年月:2018年1月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4774193970)
急成長する組織における採用・育成・文化醸成の課題を、シリコンバレーの実例を交えて解説。規模拡大フェーズでの採用戦略立案に役立つ。海外事例から視野を広げたい採用担当者にもおすすめ。
-出版社:O’Reilly Media
-著者:Alexander Grosse、David Loftesness
-発行年月:2017年5月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/1491949820)
採用を「科学的に分析する」視点を提示。人がなぜ応募し、なぜ入社を決断するのかを行動科学や心理学から解明。データドリブンな採用活動を実践したい人事に必読の理論書。
-出版社:新潮社
-著者:服部 泰宏
-発行年月:2016年6月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4105069314)
採用戦略を技術理解や経営視点と結びつけたい上級者向けの書籍です。現場での開発プロセス理解、エンジニアの成長戦略、世界基準の思考法、さらにはDX時代の産業戦略まで、採用を事業成長に直結させるための視点が得られます。
ソフトウェア開発の全体像を、現場目線で体系的に学べる研修書。要件定義からテストまでのプロセスを実務に沿って解説し、エンジニアの仕事理解が深まる。採用後の育成設計や評価基準策定にも活用可能です。
-出版社:翔泳社
-著者:平鍋 健児、及川 卓也
-発行年月:2019年9月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4798160992)
技術力だけでなく、キャリア形成・価値提供・セルフブランディングまで網羅した自己成長指南書。エンジニアが主体的に成長する姿勢を学べ、人事が支援すべき成長環境のヒントも得られる一冊。
-出版社:オーム社
-著者:Chad Fowler
-発行年月:2010年7月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4274067940)
技術選定、情報発信、キャリア構築など、エンジニアが長期的に市場価値を高めるための戦略を解説。採用担当者が候補者の成長ポテンシャルを見極める視点も養える内容です。
-出版社:技術評論社
-著者:平田 圭介
-発行年月:2018年4月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4774195094)
GAFAやシリコンバレーのトップエンジニアが持つ問題解決力・発想力を具体的事例で紹介。複雑な課題に挑むための思考プロセスが学べ、採用基準や面接質問設計にも応用可能です。
-出版社:ダイヤモンド社
-著者:吉田 勝幸
-発行年月:2020年2月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4478109104)
DX推進を国・産業レベルで捉え、経営・政策・技術の観点から提言。エンジニア採用を事業戦略と結びつけて考えるための上流視点が得られる。技術理解と経営感覚を兼ね備えたい人事向け。
-出版社:東洋経済新報社
-著者:日本ディープラーニング協会
-発行年月:2021年3月
-Amazon:[購入ページ](https://www.amazon.co.jp/dp/4492762537)
これまで整理した初級・中級・上級の書籍をもとに、目的別に整理し、表にまとめました。
書籍名 | 特徴 | 発行年月 | Amazonリンク |
---|---|---|---|
非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書 | 専門用語や開発フローを平易に解説。初めてのエンジニア採用に最適。 | 2021年5月 | Amazon |
ゼロからわかる新卒エンジニア採用マニュアル | 新卒採用の全工程を具体的に解説。スケジュール例や評価基準付き。 | 2019年8月 | Amazon |
小さな会社がITエンジニアの採用で成功する本 | 中小企業向けの採用戦略。求人票やSNS活用法を事例で紹介。 | 2022年1月 | Amazon |
書籍名 | 特徴 | 発行年月 | Amazonリンク |
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採用学 | 行動科学・心理学で採用を分析。データドリブンな採用活動の基礎に。 | 2016年6月 | Amazon |
ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの新人研修 | 開発プロセスの全体像を体系化。育成・評価設計にも応用可能。 | 2019年9月 | Amazon |
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス | エンジニアのマネジメント移行と育成方法を体系的に解説。 | 2019年3月 | Amazon |
書籍名 | 特徴 | 発行年月 | Amazonリンク |
---|---|---|---|
作るもの・作る人・作り方から学ぶ ITエンジニアリングの基本 | 職種やスキル体系を理解し、求人要件の精度を高める。 | 2020年3月 | Amazon |
ソフトウェア・ファースト | 事業設計におけるソフトウェア中心思考を解説。技術と採用の橋渡しに。 | 2019年8月 | Amazon |
世界一流エンジニアの思考法 | GAFA流の問題解決・発想法を紹介。採用基準設計のヒントにも。 | 2020年2月 | Amazon |
書籍名 | 特徴 | 発行年月 | Amazonリンク |
---|---|---|---|
Team Geek | 心理的安全性とチーム文化の構築法。組織パフォーマンス向上に直結。 | 2013年8月 | Amazon |
エンジニアリング組織論への招待 | 組織心理学と生産性向上の理論を事例で解説。 | 2018年1月 | Amazon |
Scaling Teams | 急成長組織の採用・育成課題を海外事例で紹介。 | 2017年5月 | Amazon |
全産業「デジタル化」時代の日本創生戦略 | DX時代の産業構造と技術戦略を解説。採用を事業戦略と結びつける視点に。 | 2021年3月 | Amazon |
エンジニア採用に役立つ本は数多くありますが、ただ読めば成果につながるわけではありません。選び方を間違えると、知識が偏ったり現場に活かせなかったりします。ここでは、選書時や活用時に押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
採用担当者が読む本は、現場での実践に繋げられる内容であることが重要です。専門性が高すぎると理解に時間がかかり、逆に簡単すぎると知識が浅くなりがち。特に非エンジニアの人事の場合、まずは用語やプロセスを平易に解説した本から入り、その後専門的なテーマに進む「段階的な読書」が効果的です。
ITや採用手法は変化が早く、数年前の情報では実情と乖離している場合があります。購入前には発行年月と版数を必ずチェックしましょう。改訂版や最新版では、最新の採用事例や技術トレンドが追記されているため、現場への適用度が高まります。古い情報に引きずられないことが、正しい判断につながります。
読んだ内容は一人で抱え込まず、社内で共有・議論することで価値が倍増します。書籍の要点を社内勉強会で発表したり、チャットツールで抜粋を共有するのも有効です。採用担当だけでなく、現場エンジニアや経営層も巻き込むことで、共通言語が生まれ、採用活動の精度が向上します。
書籍は基礎知識や理論を体系的に学ぶのに適していますが、最新のノウハウはセミナー・勉強会・SNSなどから得るのがおすすめです。本で得た知識をベースに、現場の成功事例や失敗談を組み合わせれば、より実践的な採用戦略を構築できます。
エンジニア採用を成功させるには、基礎知識から最新トレンドまで段階的に学ぶことが重要です。
書籍は知識的に理解を深めますが、実務に結びつけるにはチーム内での共有や最新ノウハウとの組み合わせが欠かせません。
本記事で紹介した書籍を活用し、自社の採用課題や成長段階に合った学びを積み重ねることで、より質の高い採用戦略を実現できます。
エンジニア採用 本についてよくある質問をまとめました。
書籍は体系的に整理された情報や著者の経験が網羅されており、信頼性や再現性が高いのが特徴です。断片的になりがちなWeb情報よりも深い理解が得られます。
「非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書」や「ゼロからわかる新卒エンジニア採用マニュアル」など、基礎用語や採用の流れをやさしく解説した本が最適です。
発行年月や改訂版かどうかを確認し、現場で使える内容かを見極めましょう。古い情報は現状に合わない場合があります。
読んだ内容を社内で共有し、勉強会やディスカッションで知識を広めるのがおすすめです。現場のエンジニアも巻き込むと効果的です。
「普通の運用代行」ではない、
プロフェッショナルリクルーターによるRPOサービスです。
①月額20万円~からご予算と課題に応じてカスタマイズ型でサービス提供が可能。支援後は追加費用の発生一切なし。
②累計300社取引クライアント様の契約継続率は驚異の90%超。
③あらゆる採用媒体活用実績を活かしたプランニング、実行により、採用目標達成率は87%超。
④上流工程の企画から、下流工程の実業務まで一気通貫で支援。もちろん採用広報もベーシックプランから提供可能です。
⑤独自の業界リサーチで、業界専門用語や市場におけるクライアントのポジションについて、徹底的にインプットを行います。
⑥エンジニア・データサイエンティスト・デジタルマーケター等、専門職種についてはテクノロジー領域専門のコンサルタントが担当します。