採用代行の費用は何で決まるのか
採用代行の費用は、月額固定型、従量課金型、成果報酬型などの料金体系によって変わります。ただし、実務上はそれだけではなく、支援範囲、採用難易度、アサインされる担当者のスキル、想定稼働工数、契約期間によって大きく変動します。
特に月額固定型の採用代行では、多くの場合「担当者の時間単価 × 想定稼働工数 × 支援範囲・責任範囲」をもとに費用が設計されています。つまり、同じ「採用代行」という名称でも、日程調整やスカウト送信などの定型業務が中心のサービスと、採用戦略、チャネル設計、エージェント運用、面接・クロージング改善まで担うサービスでは、費用感が大きく異なります。
そのため、採用代行を比較する際は「月額いくらか」だけでなく、「その費用で誰が、何時間、どこまで責任を持って動くのか」を確認することが重要です。
採用代行の費用相場
採用代行の費用相場は、依頼する範囲や採用目標によって変わります。以下はあくまで目安ですが、中途採用支援を中心に考えると、おおよそ次のような費用感になります。
| 支援内容・採用規模 | 月額費用の目安 | 主な支援内容 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 軽度なオペレーション・スカウト代行中心 | 20万〜45万円程度 | スカウト配信、日程調整、応募者対応など一部業務の代行 | 一部工程だけリソース不足を補いたい企業 |
| 年間10名以下程度の採用目標で、複数工程を依頼 | 45万〜60万円程度 | スカウト、応募者対応、日程調整、エージェント連携、定例改善など | 採用担当者が少なく、採用実務を広めに任せたい企業 |
| 年間20〜30名以上、複数職種・複数チャネルの採用支援 | 80万〜120万円程度 | 採用戦略、KPI設計、媒体運用、エージェント運用、面接・クロージング改善まで | 採用目標が高く、採用成果に向けた改善まで求める企業 |
| オペレーションのみを依頼 | 20万〜35万円程度 | 日程調整、合否連絡、候補者管理など定型業務中心 | 社内に採用戦略や判断軸はあり、作業工数だけを外出ししたい企業 |
上記は一般的な目安であり、採用難易度、職種数、媒体数、スカウト送信数、候補者対応量、定例ミーティングの頻度、レポートの粒度によって費用は上下します。たとえば、同じ月額60万円でも、アシスタント中心の大規模オペレーションなのか、経験豊富なリクルーターが採用改善まで担うのかで、実際に得られる価値は大きく変わります。
採用代行の主な料金体系
月額固定型
採用代行で最も一般的なのが月額固定型です。毎月一定の費用を支払い、その範囲内で採用業務を代行・改善してもらう形式です。多くの採用代行会社は、人材の稼働費用をベースに月額費用を設計しているため、担当者の単価や稼働工数が費用に直結します。
継続的に採用活動を行う企業、複数職種を採用する企業、採用活動全体を改善したい企業には、月額固定型が向いています。一方で、面接数やスカウト数が少ない月でも固定費が発生するため、採用計画が不明確な場合は割高に感じることもあります。
従量課金型
従量課金型は、スカウト送信数、面接件数、候補者対応数、日程調整件数など、実施した業務量に応じて費用が発生する形式です。「スカウト何通でいくら」「面接1件あたりいくら」といった形で見積もりが出るケースがあります。
必要な業務だけを依頼できるため、スポット利用や一部業務の補完には向いています。ただし、タスク単位で見積もりが出るサービスは、基本的にはBPO・作業代行色が強くなりやすい点に注意が必要です。採用成果に向けた戦略設計や改善提案まで求める場合は、従量課金だけではなく、支援範囲や担当者の役割も確認しましょう。
成果報酬型
成果報酬型は、採用決定時に費用が発生する料金体系です。人材紹介に近い形式で、採用決定者の年収に一定割合をかけて費用を算出するケースが一般的です。完全成果報酬型の採用代行サービスも一部存在します。
初期費用を抑えやすい一方で、採用難易度が高い職種では、事業者側が大きな工数を先行投資する必要があるため、完全成果報酬のみで受けてもらえないケースもあります。また、採用決定がゴールになりやすく、採用プロセス改善や社内ノウハウ蓄積まで支援範囲に含まれるかは事前確認が必要です。
月額固定+成果報酬型
月額固定費を抑える代わりに、採用決定時に成果報酬を支払うハイブリッド型の料金体系もあります。採用代行会社側に成果へのインセンティブを持たせつつ、月額ランニングコストを抑えられる点が特徴です。
ただし、標準料金として明示している会社は多くないため、必要に応じて見積もり時に相談・交渉する形になることもあります。採用人数の見込みや採用難易度によっては、月額固定型よりも費用対効果が合う場合があります。
月額固定型の費用ロジック
月額固定型の採用代行費用を理解するうえで重要なのは、費用の多くが「人の稼働」によって決まるという点です。
| 費用を構成する要素 | 意味 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 担当者の単価 | アサインされる人材の経験・スキル・役割によって変わる | 誰が担当するのか。アシスタントなのか、リクルーターなのか、PMなのか |
| 稼働工数 | 月に何時間程度、採用活動に関与するか | 月額費用に対して、想定稼働時間はどの程度か |
| 支援範囲 | 日程調整だけか、戦略設計・チャネル改善まで含むか | どこまでが基本範囲で、どこからが追加費用か |
| 責任範囲 | 作業実行だけか、採用成果に向けた改善提案まで担うか | KPIや改善レポート、定例での提案有無 |
つまり、月額報酬が安いということは、多くの場合、担当者の単価が低い、稼働工数が少ない、または支援範囲が限定されていることを意味します。安いこと自体が悪いわけではありませんが、自社が求める採用難易度や期待成果に対して、適切な人材・工数が確保されているかを確認する必要があります。
安い採用代行サービスと高い採用代行サービスの違い
採用代行の費用を見る際は、「安いから良い」「高いから良い」と単純に判断すべきではありません。重要なのは、自社が求める成果に対して、支援内容と担当者のレベルが合っているかです。
月額20万〜30万円台のサービス
月額20万〜30万円台の採用代行サービスは、日程調整、候補者対応、スカウト送信など、定型業務や一部オペレーションの補完に向いています。一方で、採用戦略の設計、難易度職種の見立て、エージェント運用の改善、面接・クロージング改善まで求める場合には、支援範囲や担当者の経験が不足する可能性があります。
月額45万〜60万円程度のサービス
月額45万〜60万円程度になると、スカウト運用や候補者対応だけでなく、定例ミーティング、KPI確認、求人票改善、エージェント連携など、採用活動全体を一定程度任せやすくなります。採用担当者が少ない企業や、年間10名程度までの採用を着実に進めたい企業にとっては、現実的な価格帯になりやすいです。
月額80万〜120万円以上のサービス
月額80万〜120万円以上のサービスでは、複数職種・複数チャネルを横断した採用支援や、採用戦略、KPI設計、チャネル別改善、面接・クロージング改善まで含まれるケースが多くなります。年間20〜30名以上の採用目標がある企業や、難易度の高い専門職採用を進める企業では、この価格帯になることも珍しくありません。
担当者単価から見る、期待できる役割
採用代行の費用を読み解くうえでは、担当者の時間単価も重要です。以下はあくまで一般的な目安ですが、費用帯によって期待しやすい役割は変わります。
| 時間単価の目安 | 期待しやすい役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1,000〜3,000円台 | 日程調整、候補者連絡、データ入力などの定型業務・アシスタント業務 | 採用戦略や難易度職種の見立てまで期待するには、上位レイヤーの関与が必要になりやすい |
| 5,000〜10,000円台 | スカウト改善、候補者対応、エージェント折衝、クロージング支援などのリクルーター業務 | 担当者の実務経験や職種理解によって品質差が出やすい |
| 10,000円以上 | 採用戦略、難易度職種の設計、複数チャネル改善、PM・マネジメントに近い役割 | 高単価であっても、実際の稼働時間と成果物を確認する必要がある |
| 15,000円以上 | ディレクター・役員クラスによる採用組織設計、経営視点での採用戦略、難易度の高い意思決定支援 | 常時稼働ではなく、要所でのレビューや設計支援として入るケースも多い |
たとえば、月額30万円で月100時間稼働する場合、単純計算では時間単価は3,000円です。この場合、定型業務を大量に処理する設計としては成立しやすい一方で、採用戦略や難易度職種の見立てまで期待するには限界が出やすくなります。逆に、月額60万円で月60時間稼働する場合、時間単価は1万円となり、経験豊富なリクルーターやコンサルタントの関与が期待される価格帯になります。
見積もりを見る際は、月額だけでなく「想定稼働時間」と「担当者のプロフィール」を必ず確認しましょう。
見積もりを比較する際に確認すべきポイント
採用代行の見積もりは、単純な金額比較では判断できません。以下の観点をセットで確認することで、自社にとって費用対効果の高いサービスかどうかを見極めやすくなります。
- 想定されている支援範囲:スカウトだけか、応募者対応、エージェント運用、面接・クロージング改善まで含むのか
- アサインされる担当者:実際に誰がデリバリーするのか。営業担当と実務担当が違う場合は、実務担当者の経験も確認する
- 想定稼働工数:月額費用に対して、月何時間程度の稼働が想定されているのか
- 費用ロジック:人材単価×稼働時間で設計されているのか、タスク単位なのか、成果報酬が含まれるのか
- 契約期間:3ヶ月単位なのか、6ヶ月・1年契約が前提なのか。最低契約期間によって総額が大きく変わる
- 初期費用:導入初期は求人票作成、採用計画、媒体設定、運用設計などの負荷が高いため、初期費用が発生する会社もある
- 媒体費・ツール費:採用代行費用とは別に、求人媒体、スカウト媒体、ATSなどの費用が発生するか
- 成果報酬の有無:月額固定費に加えて、採用決定時の成果報酬があるか
- レポート・定例の粒度:進捗報告だけなのか、課題分析と改善提案まで行うのか
タスク単位の見積もりと、伴走型見積もりの違い
採用代行会社によっては、「スカウト送信◯通」「日程調整◯件」「面接代行◯件」のように、タスク単位で見積もりを出すケースがあります。これは、業務量が明確で予算を管理しやすい一方、基本的には決められた作業を処理するBPO的なサービス設計になりやすいという特徴があります。
一方で、伴走型の採用代行では、採用目標に対して何がボトルネックになっているのかを見立て、スカウト、エージェント運用、求人票改善、面接・クロージング改善などを組み合わせて動きます。この場合、単純なタスク数ではなく、採用成果に向けた改善活動全体に対して費用が発生するため、月額費用は高く見えることがあります。
どちらが良いかは、自社の課題によって異なります。社内に採用戦略や運用ノウハウがあり、単純に作業量だけが不足している場合はタスク単位でも十分です。一方で、そもそも採用がうまくいっていない、どこに課題があるのか整理できていない、エージェントやスカウトの改善まで任せたい場合は、伴走型の支援を検討した方がよいでしょう。
新卒採用代行の場合の費用の考え方
ここまでの費用感は、主に中途採用代行を前提にしたものです。新卒採用代行の場合は、インターンシップ、説明会、学生対応、選考管理、内定者フォローなど、採用期間が長く、関与する業務も多岐にわたるため、費用の考え方がやや異なります。
新卒採用では、パンフレット作成、採用サイト制作、インターンシップ企画、説明会資料作成などのコンテンツ納品型・請負型の費用が発生するケースがあります。一方で、説明会運営、学生対応、日程調整、選考管理などのオペレーション代行型の費用もあります。
そのため、新卒採用代行の見積もりを見る際は、「制作物の納品費用」と「運用代行の月額費用」を分けて確認することが重要です。コンテンツ制作を含む場合は初期費用が高くなりやすく、運用代行が中心の場合は月額固定型での見積もりになることが多いです。
採用代行の費用対効果を高めるために重要なこと
自社が外部に求める役割を明確にする
採用代行を依頼する前に、自社が外部に何を求めているのかを明確にすることが重要です。単に工数を補いたいのか、採用成果を改善したいのか、採用ノウハウを社内に残したいのかによって、選ぶべきサービスも費用帯も変わります。
安さだけでなく、採用難易度と担当者レベルを見る
採用難易度が低く、定型業務が中心であれば、比較的安価なサービスでも十分に機能する可能性があります。一方で、エンジニア、コンサルタント、マネージャー、事業責任者など難易度の高い採用では、候補者理解、職種理解、訴求設計、クロージングまで求められるため、一定以上の担当者レベルが必要になります。
複数社から見積もりを取り、費用ロジックを確認する
採用代行を検討する際は、複数社から見積もりを取り、金額だけでなく費用ロジックを比較しましょう。「なぜこの金額なのか」「どの担当者が何時間稼働するのか」「どこまで基本料金に含まれるのか」を確認することで、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
uloqoの採用代行費用の考え方
uloqoでは、採用戦略の設計から実行・改善まで、企業ごとの採用課題に応じて支援範囲を設計しています。単純な作業代行ではなく、採用目標に対して必要な業務を見立て、スカウト運用、エージェント運用、応募者対応、面接・クロージング改善、採用データ分析などを組み合わせて支援します。
費用は、支援範囲、担当職種数、採用目標、候補者対応量、必要な改善活動の範囲に応じて個別に設計します。初期費用は原則として設けず、月額固定型を中心に、必要に応じて支援内容を調整できる形でご提案しています。
「安く作業だけを外注したい」のか、「採用成果に向けて改善まで任せたい」のかによって最適な費用帯は変わります。見積もり時には、自社の採用課題に対してどのような体制・工数・改善プロセスが必要かを具体的に確認することをおすすめします。
採用代行の費用についてよくある質問
採用代行の費用は月額いくらが相場ですか?
軽度なオペレーションや一部スカウト代行であれば月額20万〜45万円程度、年間10名以下程度の採用目標で複数工程を依頼する場合は月額45万〜60万円程度、複数職種・複数チャネルを含む本格的な支援では月額80万〜120万円程度が目安です。
月額20万〜30万円台の採用代行は安すぎますか?
安いこと自体が悪いわけではありません。ただし、その価格帯では、対応範囲が限定されていたり、担当者の稼働時間が短かったり、戦略設計や改善提案までは含まれないケースがあります。自社が求める業務が定型作業なのか、採用成果に向けた改善なのかを整理したうえで判断しましょう。
採用代行と人材紹介ではどちらが安いですか?
採用人数や採用難易度によって異なります。人材紹介は採用決定時に年収の一定割合を支払う成果報酬型が中心で、短期的には始めやすい一方、採用人数が増えるほど費用も増えます。採用代行は月額固定費が発生しますが、複数名採用や採用体制の改善まで含めて考えると、結果的に1名あたりの採用単価を抑えられる場合があります。
採用代行の見積もりで必ず確認すべきことは何ですか?
支援範囲、担当者のプロフィール、想定稼働工数、費用ロジック、契約期間、初期費用、媒体費、成果報酬の有無、レポートや改善提案の範囲を確認しましょう。特に「誰が何時間動くのか」と「その費用でどこまで責任を持つのか」は重要です。
まとめ
採用代行の費用は、月額固定型、従量課金型、成果報酬型などの料金体系だけでなく、担当者の単価、稼働工数、支援範囲、採用難易度によって大きく変わります。単に月額費用だけを比較するのではなく、その金額でどのレベルの担当者が、どの範囲まで、どの程度の工数で支援してくれるのかを確認することが重要です。
採用代行を検討する際は、自社が求めているものが「作業代行」なのか、「採用成果に向けた改善支援」なのかを整理したうえで、複数社から見積もりを取り、費用ロジックとアサイン体制を比較しましょう。費用の安さだけで選ぶのではなく、自社の採用難易度と期待する成果に見合ったパートナーを選ぶことが、採用代行の費用対効果を高めるポイントです。
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